デジタル格差をゼロに。『みんなのスマホ』が始めるサブスクリプションと見据える世界とは?

日本では、世帯におけるスマホの保有割合は8割で、持っていない人を探すのが難しいくらい普及しています。みなさんも利用しない日はないほど、スマホは生活の一部になっているのではないでしょうか。
 
大多数がスマホを持っている現状がある一方で、経済的な理由から、端末を持てない方が一定数いるのも事実です。
 
そんな方でも、スマホ端末が持てるように、お手頃な価格でスマホのレンタルサービスを展開するのが、株式会社携帯市場が運営する『みんなのスマホ』。
 
中古携帯の売買を主軸にする携帯市場が、サブスクリプションに参入した背景には、実はある社会問題がありました。
 
みんなのスマホが解決したい社会問題と、その先に見る世界は何なのでしょうか?
 

冨永潤一
『みんなのスマホ』の事業プロデューサー。
企業広報の経験を生かし多くのベンチャー広報支援にも携わってきた。
福島県出身、妻、長男、長女の4人家族。

 

みんなのスマホとは?

スマホレンタルサービス、みんなのすまほとは?
吉高
まず、みんなのスマホがどんなサービスなのか、教えていただけますでしょうか?
 
冨永さん
みんなのスマホとは、中古のiPhoneやタブレット、アンドロイドのスマートフォンを30日単位でレンタルできる、サブスクリプションサービスです。
 
一番安いアンドロイド端末で、月額490円。人気の高いiPhone8でも、月額1980円からレンタルできます。
 
レンタルするのは本体のみで、SIMカードを入れることで使えるようになります。
 
吉高
デジタル端末のレンタルサービスということですね。実際にどのようなユーザーが使われているのでしょうか?
 
冨永さん
多いのは、次のような方です。

  • 在宅ワークなどの影響で仕事でタブレットが必要になった
  • 子どもの端末としてレンタルする
  • 次の機種が出るまでの繋ぎ機として
  • 子供のオンライン学習の普及で急遽端末が必要になった
  • 家にいることが増えて、料理をするようになったので、キッチン専用の端末として

簡単にまとめますと、買うのはもったいないが、端末は必要だという方がよく利用されています。
 
吉高
元々中古スマホの売買をされていたかと思いますが、なぜこのタイミングでサブスクリプションだったのでしょうか?
 
冨永さん
サブスクモデルの『みんなのスマホ』を始めたのは、必要としている人に、適正な価格で端末を届けたかったからです。
 
人気のiPhone8だと、中古でも大体3から5万円はしますし、タブレットなんかも同じくらいの値段です。そうなると、みんながみんな買えるわけではないかと思います。
 
一方で、「買うのはもったいないけど、端末がもう1台あると便利」そんなニーズがあるのも、事実です。
 
みんなのスマホでは、そこのニーズに対応したいと思いました。
 
また、世界を見渡してみると、東南アジアなんかでは中古市場がすごく成熟していて、サブスクリプションのモデルもあったんです。日本では、新品を買う人が多いので、中古のサブスクに参入するのは、まだ早いと考えていたのですが、そのタイミングでコロナがありまして。
 
そうなると、固定費を下げたい、特に携帯電話の負担が重荷になる人は必ず出てくると思いました。
 
今の時代、スマホはライフラインになり、持っていないと生活に支障が生じます。
 
そのような、経済的に余裕がない方にもスマホが持てるように、中古携帯市場の我々にできることはないかと考えて、当社が管理するスマートフォンを月額費用を抑えて提供できるスマホレンタル「サブスク事業」がスタートしたという背景もあります。
 

デジタル格差は教育格差。誰1人取り残されないように。

デジタルデバイスの重要性
吉高
なるほど。だからこのタイミングでサブスクリプションだったんですね。
 
昨今ですと、教育もデジタルで行う流れがあるかと思いますが、子どもたちも助かりそうですね。
 
冨永さん
まさにおっしゃる通りで、教育の話で言いますと、実はデジタル格差が社会問題として挙げられています。
 
要は、デジタル端末を持っている子どもと、持っていない子どもの間で起こる格差です。
 
政府のGIGA構想で、デジタルでの教育に力を入れ始めているのですが、デジタル端末が全員には行き届かない可能性があります。
 
そうなると、やはりデバイスを持っていない子どもたちは、学習が遅れてしまいますし、それが教育格差に直結してしまうんです。
 
それも、デジタルデバイスを持っている、持っていないの背景にはやはり経済格差がありまして。
 
だから当社では、みんながデバイスを持つ1つの選択肢として、安価でデバイスが使えるサブスクリプション事業と、あとはスマホを子ども食堂に寄付したりするスマホカエルプロジェクトも行う予定なんです。
 
吉高
デジタル格差が、経済格差に直結する。すごく考えさせられますね。
 
冨永さん
はい。そういう問題があるのも事実なのですが、さらに中古の端末が循環する社会を作りたいというのもありました。
 
日本では、スマホは多くの場合、まだ使えるクオリティーにもかかわらず、循環されずに廃棄されています。ものは最後まで大事に使ってあげることが重要だと思うのですが、スマホの場合はなぜか、流通するのは新品ばかり。
 
SDGs文脈で見ても、廃棄を出すことはあまり好ましい状況ではなく、業界全体として、現状をなんとかしたいと考えていたのもありました。
 

『中古=クオリティが低い』を覆したい

吉高
確かに、よく考えたら、古着なんかは受け入れられているので、同じ中古なのに不思議ですね。
 
ただ、デジタル端末だと、バッテリーの持ちなどやはり気になるのも理解できます。
 
冨永さん
そうですね。実際に、当社の調査でもバッテリーの持ち、価格、OSの状態が、中古スマホの懸念点として挙げられました。
 
ただ、当社は以前から、中古端末の販売はしてまして、手前味噌ですが、事故率0.05%と業界でもトップ水準の品質を誇ります。
 
その品質を、サブスクをきっかけに世に広めようと思いました。
 
一度使っていただけると、値段が低いのに品質がいいとのことで、すごく好評はいただけるのですが、それまでのハードルが中々高いようで、そのハードルを下げるためにも、まずは手に取ってもらうための施策でもあります。
 
正直、儲けは少ないんですけどね(笑)
 

具体的な料金設定は?

吉高
何だかすごくお得な気がしてきました。冒頭でもiPhone8が月額1980円とあったのですが、具体的な料金体系を教えていただけますか。
 
冨永さん
料金に関しては、月額と初期費用が発生します。
 
また料金体系は、端末によって次のようになっております。
 

機種 月額料金(税別) 初期費用(税別)
アンドロイドスマホ
*SH-01H, SH-02H, SH-04Hなど同機種
490円 2,000円
iPhone7 980円 3000円
iPhone8 64GB 1,980円 3000円
android(アンドロイド)タブレット 780円 3,000円
iPad 980円 3,000円

それぞれ一年以上使うと、15%OFF。なので、使えば使うほどお得になります。
 
吉高
長期利用すればお得になるというわけですね。
 
ちなみに使用している段階で傷がつく可能性もあると思います。その場合は交換などできるのでしょうか?
 
冨永さん
もちろんです。
 
傷がついてしまった際には、半年間に1度のみ、別の端末に交換できます。また、故障した場合も、保証の対象となります。
 
吉高
それは嬉しいですね。
 
ただ、スマホは毎年新しいものが出るかと思いますが、その度に端末はアップデートはされないのでしょうか?
 
冨永さん
そのような要望もいただいておりまして、実は、1年以上使うと、ご利用の端末を無償でアップデートすることも可能です。
 
例えば、今iPhone8を使っていれば、2年すればiPhone11にアップデートされる予定です。
 
吉高
それも嬉しいポイントですね。
 
もう1つ疑問があるのですが、途中からサブスクじゃなくて、スマホを購入したくなった際はどうすればいいですか?
 
冨永さん
買い上げることも可能で、利用から7か月目(30日×7日以降、211日目)から買取オプションが発生します。その場合は、差額を払えばお買い上げいただけます。
 
ですので、まずはサブスクから始めても、料金的にも損しないようにはなっております。
 

日本で、中古携帯の市場を広めることが使命だと思う。

中古スマホ市場を広めたい
吉高
最後になりましたが、今後の展望を教えていただけますか?
 
冨永さん
まずは、中古スマホ市場の拡大が展望としてあります。
 
日本におけるスマホの中古市場は全体の5%に過ぎません。衣料が10%未満、車が約18%、パソコンが約20%だと言われていて、他の業界と比べても少ないんです。
 
なので、中古スマホ市場を10%、15%に押し上げていきたいと考えています。まだ使えるものを大切に使う、エコ意識の高い社会であればいいなと考えています。
 
また中古市場の拡大によって、端末を必要としている人に、必要な端末が届く社会を実現したいです。そうすることで、デジタル格差がなくなると嬉しいなと思います。
 

必要な端末がそれを必要としている人に渡るように

吉高
そのような社会を実現するために、私たちにできることはありますでしょうか?
 
冨永さん
使っていない端末を寄付していただきたいと考えております。
 
不要な端末やパソコンを集めて、困っている人に提供するというスマホカエルプロジェクトを推進していく予定ですが、これは、子ども食堂や児童養護施設などと連携して、寄付で集めた端末を提供するプロジェクトでして。
 
先ほども言いましたように、デジタル格差は経済格差からきていて、それが教育格差に繋がるという悪循環がありますが、それを私たちができることで、食い止めたいと思っています。
 
そのためには、中古スマホの供給量が増えることが必須条件です。
 
なので、皆さんが持っていて使っていない昔のデバイスなどがあれば、ぜひ、寄付をしていただければと思います。そのスマホは、あなたにとってはいらない物かもしれないですが、誰かのためになる大事な端末ですので!
 

編集後記
この時代だからこそ、スマホという生活インフラに近いデジタルデバイスの重要性はより増しています。
 
そんな中、デジタル格差によって、その他の格差が広がらないように、みんなに届きやすい価格で、スマホやタブレットを届ける『みんなのスマホ』は重要な役割を果たしているのではないでしょうか。
 
また、私も含め、多くの方はもう使っていないデバイスが手元にあるかと思います。
 
冨永さんの言葉にもあるように、私たちにとっては対して需要のないものですが、それは誰かの生活を支える必需品です。そんな端末はぜひ、寄付していただければと思います。
*寄付の専用ページは現在準備中です。もう少々お待ちいただければと思います。

               
ライター:Sohshi Yoshitaka
Ethical Choiceの事業責任者。2030年までに地球が持続可能になる土台を、ビジネスを通して作ることが現在のミッション。
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