買い物をするだけで森が増える「tells market」がNext資本主義を掲げる理由とは

SDGsやサスティナブル、エシカルというキーワードを見る日が増えてきましたが、中々自分の生活の中で、変化を起こすことのハードルは高いと感じている方も多いのではないでしょうか。
  
エシカルと言われても、何をすればいいのかよくわからない。
  
そんな方に一度試していただきたいのが、オンラインサービスの「tells market」です。
  
発行されるコインが植林に利用されるなど、ユニークな特徴があるサービスですが、一体どのような経緯で、そして何を目指して作られたサービスなのでしょうか。
  
当記事では、サービス立ち上げの経緯と、コンセプトである「エシカルには物語がある」に込められた意味に迫ります。
  

インタビューイー
白木 賀南子(シラキ カナコ)
Freewill,Inc
幼少期をロサンゼルスで過ごし、東京外国語大学英語専攻を卒業後、IT企業へ入社。ヘルプデスク&インストラクターとして、ヘルプデスクの立ち上げや内部統制・運用改善プロジェクトに従事。採用、新入社員・リーダー教育などの人材育成にも注力。 2015年に独立し、外資系企業の広報マーケティング担当、イベント運営・司会業、出版プロデューサーなどの仕事を経て、2019年よりFreewill, Inc. 取締役兼CMOに就任。二児の母としてFreewill, Inc. の人材育成にも携わる。

  

買い物をするだけで森が増えるオンラインマーケット

 
Tells Marketのイメージ
 
tells marketは、マーケットの商品を購入すればするほど、消費者が意図しなくても持続可能な社会や環境に貢献できるエシカルオンラインマーケットです。
  
商品の裏にある作り手の製造環境や、製造過程でどれくらい環境にダメージを与えているかってなかなか意識できないもの。
  
また、昨今のSDGsなどの流れで、地球にいいことをしなきゃと考えると、疲れてしまう人も多いのではないでしょうか。
  

今までのやり方を変えなくても、お洒落にかわいいものを買ってたら、自然と地球に貢献してた。くらいがちょうどいいと思うんです。

  
と、語るのは白木さん。
  
tells marketでは、消費をすると独自のコインがたまりますが、コインは1ヶ月で失効し、植樹に使われます。
  

普通はコインを使い損ねたらショックだと思うんです。でも、tells marketでは、失効したコインがいつの間にか地球に返っています。自ら寄付しようとするより簡単だと思いますし、出店側にとっては、コインを使用できる期間も短いので、次の商品を選択することにも繋がります。

  
自然と森が増える仕組みがtells marketには組みこまれています。
  

世界で再認識したMade in Japanの実力

 

 
昨今では、エシカルやサスティナブルな商品セレクションを売りにしたオンラインマーケットが増えてきています。
  
その中で、tells marketの特長である、自然と森が増えるという構想を持っているのは、同社代表のToshi Asabaが海外での経験と、その中で再発見した日本の良さを広めたいという想いから生まれました。
  

Asabaは、バックパッカーで世界を45ヵ国程回っていました。その中で、世界のあり方というのでしょうか、貧富の差や環境問題を目の当たりにしたことがtells marketを立ち上げた1番根底にあるきっかけなんです。

  

格差や環境の問題をビジネスの力で解決したい。その想いを形にしたサービスの1つがtells market。
  
ただ、地球環境の問題を変えていくことには、膨大な労力が必要です。それに人々の環境意識を変えることも一筋縄ではいきません。
  

だからtells marketでは、コインの仕組みを採用しました。地域通貨の要領で、何かするとそれがコインに変わり、コインが森に変わる。その自然の流れを構築したんです。

  

商品の選定基準はストーリーがあるか

 

 
通常、エシカルというと、ヴィーガンであることや、プラスチックフリーであることなど、その特徴に注目が集まりがちです。
  
tells marketでは、もちろんそのような特徴も大事にしていますが、一番重要にしているのは、ストーリーが宿っているか否か。
  

tellsという名前にもあるように、物語を伝えることが大切だと思っています。商品って手に取った時から始まる物語もあれば、誰がどんな思いで、どのように作ったのかという背景の物語もあるじゃないですか。

  
ただの商品ではなく、そのストーリーも含めてエンターティメントとして楽しんでもらうために、ストーリーが必要不可欠だと、Tellsという名前に込められた想いを語ります。
  

認証よりも想いが重要

 

ニットストール

 
tells marketで販売されている商品は、どれも丁寧に想いが伝えられています。
  
例えば、こちらの「最高に気持ちいいニットストール」の”Ukniti(ユニティ)”。
  

紹介文には、こう記してあります。
  

極端にいえば「これまでの業界の常識と真逆なことをしてやる!」みたいな反骨精神が私のものづくりの原点です。
 
(中略)
 
そのような使命感から始まったユニティは、ゴールと価格を優先してプロセスを決めるのではなく、エシカルなプロセスを吟味しその中でできる事を最大限に行い世の中にない商品を生み出すブランドです。
 
(中略)
 
「リサイクル=安い」ではなく、「アップサイクル=ならではの上質な価値観を表現する」ことを目指しています。

  

”Ukniti(ユニティ)”は受注生産で製作されています。最近は明日商品が届くことに価値が置かれているように感じますが、自分だけの一品にも、同等かそれ以上に価値があると思うんです。

  
と白木さんは語ります。
  
伝統技術の継承や、環境や働き手に優しい製造方法など、実に様々な商品が並んでいますが、商品の選定基準に関して尋ねてみると、
  

製造工程を開示しても問題ないなど、価値観が合う企業様に出店していただいてます。反対に、フェアトレードの認証がついていることなどのことはあまり重視していません。細かい基準よりも、背景や想いを大事にしたいのがtells market流です。

  
と自信を覗かせます。
  

目指すはNext資本主義

 
Sustainable eco Soceity
 
tells market以外にも、ソーシャルインパクトを見える化するクラウドファンディングサービスのSPINなど、グローバルITサービスを展開するFreewill社。
  
同社が目指すのは、Next資本主義だと言います。
  

世の中をボーダレスにしたいんです。企業や地方自治体、NPOなどそのボーダーを取っ払って、オールジャパンで次の資本主義の形を作っていきたいです。

  
その根底にある想いは、利益至上主義に取り残された真の豊かさへの挑戦です。
  

マーケットをグローバルに見据えています。どうしても日本だけだと競争に巻き込まれるじゃないですか。そこで一人勝ちをしたいとは思っていないんです。それよりもみんなで手を取り合って、日本から世界に通用するものをプロデュースしていきたいと思います。

  

“Sustainable eco Soceity”という全く新しい、生産・消費の循環社会の形(エコシステム)を作り上げたいと考えている同社。
  
商品に”投票”することができる消費者のこれまでのあり方を、プロシューマー(生産消費者)に無意識に変えていくtells marketから今後も目が離せません。
  

               
ライター:Sohshi Yoshitaka
Ethical Choiceの事業責任者。2030年までに地球が持続可能になる土台を、ビジネスを通して作ることが現在のミッション。
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