グリーントランスフォーメーション(GX)とは?意味と世界の取り組みを紹介

2021.07.30
地球温暖化をはじめとする気候変動が迫る中、グリーントランスフォーメーション(GX)という言葉が聞かれるようになりました。 当記事では、グリーントランスフォーメーションの概要から必要とされている背景、さらに各国や企業の取り組み事例まで紹介します。

GXとは?

グリーントランスフォーメーションとは、CO2をはじめとする温室効果ガスを排出させない再生可能エネルギーなどのグリーンエネルギーに転換することを通して、地球環境及び社会や経済の構造を変革させることです。
 
では、なぜ今グリーントランスフォーメーションが求められているのでしょうか。
 

GXが必要な背景

再生可能エネルギーが求められている背景
 
グリーントランスフォーメーションが必要とされている背景には、環境問題の深刻化、それに対するお金の流れ、そして変革を促す国家戦略の存在が挙げられます。
 
1つずつ解説いたします。
 

深刻化する地球温暖化

最初に挙げられるのは、深刻化する地球温暖化の問題です。
 
最新の研究では、有史以来、既に0.85℃の温度上昇が起こり、その原因は人間の活動によるものである可能性が極めて高いと結論づけられています。
 
地球温暖化に対して対策を打たないと、2100年には4度の温度上昇に見舞われ、地球は人類が生活できる場所として適さなくなると様々な科学者が警告を出しているのが現状です。
 
地球温暖化の原因は人間活動の中で排出されるCO2などの温室効果ガスなので、その排出量を抑えるためのグリーンエネルギーに転換するというのは極めて自然な流れだと言えるでしょう。
 

増え続けるESG投資

お金の流れという観点で見ても、潮流は変化の真っ只中です。
 
環境・社会・ガバナンスに注力する企業にされるESG投資の額は毎年急速に増えており、2025年には世界で53兆ドル規模に達すると言われています。
 
世界全体の資産運用額が140兆ドルのため、実に三分の一以上をESG投資が占めることになるというわけです。
 
このように世界のお金、ESG投資の観点で見ても、グリーントランスフォーメーションを積極的に行うことが合理性が見て取れます。
 

カーボンニュートラルの実現に向けて

問題が深刻化し、お金の流れが変わる中、国もその後押しをするための戦略を立てています。
 
2020年の10月に日本の菅首相は2050年までのカーボンニュートラルを実現することを宣言しました。世界でも2021年4月の時点で125カ国と1の地域がカーボンニュートラルの実現を宣言しており、そのために法の整備やイノベーションの創出に必要な資金の投資などを進めています。
 
つまり、カーボンニュートラルが国家戦略の一部としての位置付けにあるため、グリーントランスフォーメーションの実現に拍車がかかっているというわけです。
 

世界の動き

緑の変革に向けた世界の動き
 
このように、グリーントランスフォーメーションが必要とされる背景がありますが、世界ではどのような動きがあるのでしょうか。
 
本項では、日本を含む世界の顕著な動き(1)をいくつかピックアップして解説いたします。
 
(1)2050年カーボンニュートラルを巡る国内外の動き
 

EU

EUは2020年7月の欧州委員会で下記のことに合意しました。
 

  • 10年間で官民で120兆円の「グリーンディール」 投資計画
  • 7年間のEU予算で、総事業費70兆円を「グリーンリカバリー」に
  • 復興基金で、総事業費35兆円(2,775億€)をグリーン分野に投入

 
EUは国の連合体のため、各国によっても産業構造が異なるため、足並みを揃えることが難しいのが難点。実際に、発電の8割を火力に頼っているポーランドからはグリーントランスフォーメーションに反対の意見が上がっています。
 

アメリカ

トランプ政権時にパリ協定脱退を表明したアメリカですが、バイデン大統領は方針を一転し、4年間で約200兆円投資を公約しました。
 
それによって、EV普及、建築のグリーン化、エネルギー技術開発等を進めるとのことです。
 

韓国

韓国は、5年間で下記を重点的に対策するとしています。
 

  • 再生可能エネルギー拡大
  • EV普及
  • スマート都市

 

上記をはじめとするグリーン分野に3.8兆円を投資し、65.9万人の雇用を創出するとのことです。
 

日本のグリーン成長戦略

日本でも、グリーン成長戦略を掲げ、イノベーションのために予算、税、金融、規制改革・標準化、国際連携などの政策を総動員し2050年のカーボンニュートラルの達成に向けて動き出しています。
 
中でも、下記の14の分野は今後の温室効果ガス削減や産業の成長の観点で、重要分野に制定されています。
 

①洋上風力、②燃料アンモニア、③水素、④原子力を、輸送・製造関連産業として、⑤自動車・蓄電池、⑥半導体・情報通信、⑦船舶、⑧物流・人流・土木インフラ、⑨食料・農林水産業、⑩航空機、⑪カーボンリサイクルを、家庭・オフィス関連産業として、⑫住宅・建築物/次世代型太陽光、⑬資源循環、⑭ライフスタイル

 

企業の取り組み事例

世界各国の取り組み事例
 
各国のグリーントランスフォーメーションを紹介してきましたが、グリーントランスフォーメーションを実現するには、社会全体における企業の取り組みも特に重要です。
 
ここでは、企業における再生可能エネルギーの取り組みである「RE100」に関して解説し、現時点で参加している企業を紹介します。
 

RE100とは?

RE100とは、国際的な環境イニシアチブの1つで、事業活動における消費電力の100%を再生可能エネルギーから賄うことで、環境負荷を低減させるための取り組みです。
 
「Renewable Energy 100%」の頭文字からとって、RE100と名付けられました。
 

RE100の参加企業

環境省によれば、2021年3⽉19⽇時点でRE100に参加しているのは世界全体で292企業、日本からは50企業とのこと。
 
これはアメリカの77企業についで2位の位置であり、日本企業は比較的積極的に動いていると言えるでしょう。
 
世界的には金融業の参加が最も多く、Googleやマイクロソフトなどのテクノロジー企業も多く参加を表明しています。
 
日本からは、積水ハウスや味の素、ソニー、マルイグループなどが参加しています。
 

さいごに。

当記事では、2050年のカーボンニュートラルに向けて、重要になる概念の1つ、グリーントランスフォーメーションに関して解説してきました。
 
地球温暖化の深刻化やESG投資の増加、そして世界全体が国を上げてカーボンニュートラルの実現に向けて対策を講じていることから、再生可能エネルギーにシフトするグリーントランスフォーメーションは非常に注目の概念だと言えます。
 
また、企業が行う取り組みのイニシアチブとしてのRE100も紹介しました。
 
当記事が御社のグリーントランスフォーメーションの一助になれば幸いです。
 
また、当社はコンテンツマーケティングに強みを持った会社で、動画制作やYoutubeコンサルティング、オウンドメディア制作などを通して、取り組みを発信する、サスティナビリティコミュニケーションのお手伝いをしております。
 
もし、既に取り組んでいることがあるが、コンテンツとして発信する方法がわからない、発信はしているがどのように届ければ良いかがわからないといった悩みをお持ちであれば、ぜひご相談いただければと思います。
 
それでは最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

WRITER
ライター:Sohshi Yoshitaka
Ethical Choiceの事業責任者。2030年までに地球が持続可能になる土台を、ビジネスを通して作ることが現在のミッション。