SDGsウェディングケーキ| 概念の重要性と日本の達成度合いを紹介

2021.07.30
持続可能な17の開発目標を定めたSDGsには、ウエディングケーキモデルという概念があります。 ウエディングケーキモデルは、SDGsが3つの層で構成されていることを示す概念なのですが、ウエディングケーキモデルを理解することで、17の目標が相互にどのように関係するのかが見えてきますので、SDGsを理解する上では欠かせない概念です。 当記事では、SDGsウェディングケーキモデルとは何か、そして3つの層に関して解説し、後半では日本のSDGsの達成度合いに関しても触れていきます。

SDGsウェディングケーキモデルとは?

SDGsウェディングケーキモデルとは、ストックホルム大学のヨハン・ロックストローム(Johan Rockström)博士が提唱(1)している、SDGsの概念モデルのことです。
 
SDGsウェディングケーキモデルでは、SDGsの17の目標は、3つの階層から成り立っていて、下から基礎を固めることで上にある目標も達成できることを示しています。
 
続いては、3つの階層構造が何を示しているのか、詳しく解説いたします。
 
(1)How food connects all the SDGs
 

三層構造

SDGsウェディングケーキモデル図
引用:How food connects all the SDGs
 
3つの階層構造は、下から生物圏、真ん中に社会圏、上に経済圏を置くことで成り立っています。
 
それぞれがどのゴール紐づいているのか見ていきましょう。
 

生物圏

SDGsウエディングモデルの土台となる生物圏に関係する目標は以下の4つ。
 

目標6.安全な水とトイレを世界中に
目標13.気候変動に具体的な対策を
目標14.海の豊かさを守ろう
目標15.陸の豊かさも守ろう

 
清潔な水にアクセスできること、地球温暖化をはじめとする気候変動への対策、海と陸の生態系を守ることで地球環境の包括的な改善を目指しています。
 
この生物圏の4項目が一番土台に位置するのは、地球環境が壊れてしまうと社会も、その上に成り立つ経済も存在できないためです。
 
なので、土台を整える意味でも、生物圏に位置する4項目は非常に重要度が高いことがわかります。
 

社会圏

2層目の社会圏に分類されるのは、以下の8つ。
 

目標1.貧困をなくそう
目標2.飢餓をゼロに
目標3.すべての人に健康と福祉を
目標4.質の高い教育をみんなに
目標5.ジェンダー平等を実現しよう
目標7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
目標11.住み続けられるまちづくりを
目標16.平和と公正をすべての人に

 
社会圏で重要なのは、格差の縮小とインフラの充実、そして平等社会の実現です。
 
これらが実現することで、初めてその上に、持続可能な経済圏が成立すると考えられています。
 

経済圏

生物圏、社会圏の基盤ができた上で、経済圏が成立します。経済圏を構成するのは次の4つ。
 

目標8.働きがいも経済成長も
目標9.産業と技術革新の基盤をつくろう
目標10.人や国の不平等をなくそう
目標12.つくる責任 つかう責任

 
働きやすさをはじめ、イノベーションが生まれる土台、そしてそれが世界のどこであっても実現されるための平等性が重視されています。
 
また、経済と社会や環境を切り離すのではなく、責任のある生産と消費も求められているのが経済圏の特徴です。
 
このようにして、生物圏が土台となり、その上に社会圏が成立し、それらを基盤とする経済圏が成り立つのがSDGsウエディングモデルです。
 
ただ、この3つの階層には入っていなかった目標が1つだけあります。それが目標17 「パートナーシップで目標を達成しよう」です。
 

17パートナーシップ

目標17 「パートナーシップで目標を達成しよう」は、三層の上に位置しています。
 
これは、三層の全てにおいて、国も企業も行政もこれまでの枠組みに囚われず、パートナーシップを形成することで、持続可能な社会を作り上げることを目指しているのが目標17です。
 

SDGsと2030アジェンダ

2030Agenda 

2030年アジェンダとは、MDGsを受けて、2030年までの持続可能な開発目標の指針を定めたものです。
 
あまり語られることがない2030アジェンダですが、実はこの指針の中でSDGsは中核をなしている構図となっています。
 
なぜ2030アジェンダを紹介しているかと言いますと、2030アジェンダの中で、下記のように3つの層で分けて考える概念ができているため。
 

「2030アジェンダ」は、ミレニアム開発目標(MDGs)が達成できなかった事業に取り組む一方で、三つの側面、すなわち経済、社会および環境における持続可能な開発をバランスの取れた、統合された方法で達成することを目指す。

 
SDGsウエディングケーキが生物(環境)、社会、経済の三層から成り立つため、同じ構造であることがわかるかと思います。

 

日本の達成度合いは?

日本のSDGs達成度合い 

SDGsウエディングケーキモデルを紹介してきましたが、そのモデルに照らし合わせたときの日本の達成度合いは如何なのでしょうか。
 
2019年に発表された「世界SDGs達成度ランキング」によれば、日本のSDGs達成度合いは以下の通り。
 
達成できているのは、目標の4と9。
 
反対に「最大の課題」とされているのが目標の5,12,13,17。
 
経済圏以外の生物圏と社会圏において、課題が残る結果となっています。
 
特に、一番土台となる生物圏の4項目のうちの2項目が「最大の課題」となっていることからも環境保全に対する対策が急がれることがわかります。

 

さいごに。

当記事では、SDGsウエディングケーキに関して、生物、社会、経済の三層から成り立つ概念であることを紹介しました。
 
SDGsというと17の区切られた目標のイメージが強いため、目新しいモデルだと感じた方も多いのでしょうか。
 
このように、SDGsを見ることでよりそれぞれの目標の関わり合いがわかるため、この際にぜひ覚えていただければと思います。
 
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それでは、最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。

WRITER
ライター:Sohshi Yoshitaka
Ethical Choiceの事業責任者。2030年までに地球が持続可能になる土台を、ビジネスを通して作ることが現在のミッション。