6月5日の世界環境デーとは?2021年のテーマは生態系の回復

気候変動

6月5日は、世界環境デー。環境問題に目を向け、環境を守っていくことを改めて意識する日です。
 
日本では、環境の日とも言われる国際デーは、どうして必要なのでしょうか?
 
当記事では、世界環境デーの概要やこれまでの歴史を踏まえたうえで、2021年の世界環境デーについてご説明します。
 
最後には、世界環境デーに合わせて、私たちができる取り組みもご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
 

世界環境デー(World Environment Day)とは?

世界環境デーとは、進行する環境問題などを改めて考え、地球環境を保護することを意識する日。
 
始まりは、1972年6月5日に開催された『国連人間環境会議』にさかのぼります。当時、ストックホルムで開かれた環境会議にて、国連が世界環境デーを制定しました。
 
国際デーの1つですが、日本では、環境基本法により環境の日と定められています。
 
また、2021年の世界環境デーに合わせた式典は、パキスタンで開催予定です。
 

国連が毎年異なったテーマを発表

UNEPが世界環境デーのテーマを決定
6/5の世界環境デーに合わせ、毎年UNEP(国連環境開発計画)が異なるテーマを発表します。
 
テーマは世界環境デーだけでなく、1か月を通して大切にされるもの。ゆえに、6月は環境月間とも言われます。
 
こちらでは、歴代のテーマのなかでも注目を集めたものを3つほどご紹介するので、どのような環境テーマが重要視されているのか見ていきましょう。
 

2003年は水不足について

2003年の世界環境デーは、「水-20億人が水のために生命の危険にさらされている」がテーマ。
 
当時、国連の事務総長であったコフィアナン氏は水不足の現状と、安全な水の供給を拡大させることの必要性について発表しています。
 
2003年は、ミレニアム・サミットと持続可能な開発に関する世界サミットで水不足が話題になった年です。
 
18年たった今もなお、水不足の現状は深刻化しており、いまだに全世界で約22億人もの人が安全な水にアクセスできません(1)。2021年のテーマではありませんが、『水不足問題』は心にとどめておきたいテーマです。
 
水不足の現状や、私たちができる取り組みについて気になった方は、ぜひ下記の記事をご覧くださいませ。
 
水不足の現状を説明した記事
 
(1)安全な水 | 水と衛生
 

2019年は大気汚染について

記念式典のホスト国が中国であった2019年。世界環境デーのテーマは『大気汚染をなくそう』でした。
 
急速な発展が進む中国は、世界でも大気汚染が深刻な地域。PM2.5や黄砂などのニュースが記憶に新しいのではないでしょうか?
 
そんな中国は、大気汚染に直面する国だからこそ、多くの解決策を模索しています。そのため、中国が大気汚染を解決する技術やスキルを世界に発信し、世界中の大気汚染に由来する問題をリードして解決する役割を担っているのです。
 
現代では、世界の9割もの人々が、安全な空気を吸えない状況(2)。空気中の化学物質により、病気の被害が広がる場合もあるため、解決が急がれる問題です。
 
(2)世界人口の92%、大気汚染の中で生活
 

2020年は生物多様性について

昨年のテーマは、『自然のための時』であり、主に生物多様性について話合われました。コロナの感染拡大を防止するために、記念式典はコロンビアからストリーミング配信されました。
 
生物多様性がテーマとなった背景には、新型コロナウイルスの世界的流行があります。
 
人口が増加をし続けるにつれ、自然と人間界の境界線が曖昧になる現代。自然とのバランスを上手く保てず、コロナウイルス流行の一要因となったのではと言われています。
 
改めて、自然と私たちの暮らしのバランスを考え、生物多様性を尊重するべきだという願いが込められたテーマです。
 
生物多様性をなぜ守るべきなのかについては、こちらの記事でご説明しているので、ぜひご参照ください。
 
生物多様性について説明した記事
 

2021年は生態系の回復がテーマ

2021年テーマは生態系
今年の世界環境デーは、『生態系の回復』がテーマ。
 
なぜ生態系に重きを置くのかというと、今年は『国連生態系回復の10年』が始まる年だから。2021年から2030年は、国連が生態系を回復させる10年と定めているのです。
 
また、自然を保護し、生態系を回復させることは経済的に9兆円もの利益があると言われています(3)。生態系を保護し改善することで、気候危機に対応することや、食料や水の供給を安定させることが期待されています。
 
生態系と生産性の両方を回復させ、未来に活かすために、2021年には生態系の回復を話すことが必要とされているのです。
 
2021年の世界環境デー記念式典はパキスタンで開催されます。
 
(3)【国際】国連総会「生態系回復の10年」宣言。生態系破壊で世界的に作物生産量減退の危機
 

なぜ『生態系の回復』が必要なのか

生態系の回復は、人間、動物、そして地球にとって大切なこと。
 
UNEPは、陸海両方の生態系が劣化し本来の生産性を発揮しないために、32億ものウェルビーイングが低下していることや、経済面では世界のGDP10%に相当する損害があると発表しています。
 
また、自然界が汚染され、野生動物が生息地を失うことで、絶滅危惧種や絶滅動物が増加中。生態系に基づく自然界は、ひとつひとつの種が複雑に関係しあって成り立っているので、種が消えることは生態系自体に歪みを生じさせます。
 
現在、全世界にある37,400種以上もが絶滅危惧種に指定されているんです(4)。絶滅危惧種の現状については、下記記事で詳しく説明しているので、ぜひご参照ください。
 
絶滅危惧種を詳しく説明した記事
 
私たちの暮らしの基盤を担っている生態系。野生の種が減少するなど、ゆらぎが発生すると生態系のシステムに異常が生じ、異常気象や疫病など、あらゆる弊害が予想されます。
 
人間にとっても、動植物にとっても、そして地球全体にとって、生態系を回復させることは必要なのです。
 
(4)IUCN Red List of Threatened Species
 

世界環境デーに私たちができること

生態系を回復させることがテーマの2021
世界環境デーに、生態系の回復を考え、取り組むために、私たちには何ができるのでしょうか?
 
こちらでは、生態系を守り、改善させるために、私たちが日常でできる取り組みをご紹介します。
 
今回は、生物多様性を守り、生態系を回復するために『国連生物多様性の10年日本委員会』が定めるMY行動宣言を見ていきましょう。
 

食べよう 食べものを選ぶ際に、地産地消と、旬の食材を意識して選ぶ。
触れよう 自然の中へ出かけ、動物園・植物園などを訪ね、自然や生きものにふれる。
伝えよう 自然の素晴らしさや季節の移ろいを感じ、写真や絵、文章などで伝える。
守ろう 生き物や自然、人や文化との「繋がり」を守り、地域や全国の活動に参加する。
選ぼう エコラベルなどが付いた、環境に優しい商品を選んで買う。

 
MY行動宣言にあるように、緑地や浜辺を清掃することから、地産地消の商品を選ぶこと、そして自然の美しさを味わうことまで、幅広いアクションが挙げられます。
 
皆さんが気軽にできるものから、始めてみてください。
 

さいごに。

当記事では、6月5日の『世界環境デー』をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
 
進行する環境問題を振り返り、今私たちにできることを考え、意識する。
 
自然から恩恵を受けて生活する私たちにとって、環境を守ることは重要なことです。皆さんも、世界環境デーをどう過ごすか、考えてみてください。
 
例年、企業や団体がさまざまなイベントを開催しますが、今年はまだあまり発表されていないので、随時情報を発信していきます。
 
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

               
ライター:Ayaka Sato
Ethical Choiceのインターン。自分のアクションで、地球のどこかの誰かが幸せになってくれる、そんな未来を描いて日々奮闘中。
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