エシカル消費の市場規模が急速に拡大!イギリスでは過去最高の19兆円超

イギリスの小売り大手Co-Opのデータによると、英国内にてエシカル消費の市場規模は2021年にかけて1,220億ポンド(19兆円相当)に達したことがわかりました。(1)
この額はイギリスにて過去最高の数値です。19兆円は日本のコロナ禍(2020年)の外食市場規模全体で18兆円を超える額。(2)
一体、イギリスのエシカル消費市場はどのような状況なのでしょうか?今回は、環境先進国の消費についてお伝えいたします。
イギリスにてエシカル消費市場が過去最高に
気候変動対策について、世界の首脳が話し合う会議COP26(2021年)が開催された国、イギリスではエシカル消費の市場規模が年々拡大しています。
2020年に初めて1,000億ポンド(15兆円相当)超えた市場規模が、2021年に1,220億ポンド(19兆円相当)に到達しました。
エシカル消費が進むだけでなく、同時に倫理的ではないブランドへのボイコットも行われています。ボイコット額は40億ポンド(6,300億円相当)。
イギリスでは、エシカル消費の市場が拡大し、倫理的ではないと消費者が判断したブランドのビジネスは厳しい状況に置かれています。
プラントベースフードが著しく普及
エシカル消費と一口に言えど、ジャンルは多種多様。そのなかでも、プラントベースフードやサスティナブルファッション、そしてエシカルコスメの売上が成長傾向にあります。
ジャンル毎の変化は下記の通り。
- プラントベースやベジタリアンの食品業界は、年間34%増加して約15億ポンドに成長
- 2021年の植物性ハンバーガーの売上が肉ベースのハンバーガーを24%上回った(コンビニの売上データを参照)
- 古着の売上は年間8億6,400万ポンドに増加
- エシカルな化粧品の売上高は、前年より11%増加して約10億ポンドに
生活に根付く、衣類と食生活の面、そしてコスメのジャンルでもエシカル消費の成長が見られています。
中でも、動物性の肉ではなく、プラントベースの食品が生活に普及してきている現状です。
日本のエシカル市場は?
日本の市場規模は、イギリスのエシカル市場ほど大きくはありませんが、エシカル消費への意識が段々と生まれてきている現状です。
消費者庁のデータによると、エシカル消費への興味は2016から2019年にかけ64%ほど増加。また、エシカル消費経験も、25%増加しています。(3)
このように、日本国内でもエシカル消費への興味・関心が少しずつ増えてきている状況です。これからどのように市場が変化していくか、期待が高まります。
さいごに。エシカル消費市場へ期待が高まる
環境先進国と呼ばれるイギリスでは、年々エシカル消費の市場が成長中。
しかし、世界の1か国だけにエシカル消費が浸透しても、地球の未来は簡単に変えられません。
日本においても、エシカル消費を考え、少しずつ選択できる機会が増えていくように、皆さんには「エシカルな選択」を続けていっていただけると幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
出典
(1)出典:UK ethical consumerism amounts to 122 billion pounds, according to report





