東京オリンピックのメダルは電子ゴミ(e-waste)のリサイクル素材でできている?

8月6日現在、東京オリンピックが開催中です。日本は、今まで47個のメダルを獲得済みです。
東京オリンピック・パラリンピックのメダルの素材ですが、実はスマホやカメラなどの電子ゴミ(e-waste)を利用したリサイクル素材であることをご存知でしたか?
今日は、東京オリンピック・パラリンピックのメダル材料について解説し、「電子ゴミ」にまつわる問題に関しても見ていきます。
みんなのメダルプロジェクト
東京オリンピック・パラリンピックのメダルは、「みんなのメダルプロジェクト」を通して、廃棄予定のスマホやカメラなどが回収され、それらの金属を原料につくられたものです。
プロジェクトで回収した電子機器によって、東京オリンピック・パラリンピックの約5,000個のメダルに必要な金属量を100%を達成。
最終的に集まった金属量は以下の通り。
地方自治体や企業、大学など、全国各地の皆さんの協力があって、リサイクル素材を使ったメダルがつくられているんです。
このように、リサイクルすればオリンピックのメダルにもなるのが電子機器のゴミ、電子ゴミ。しかし、適切に処理されなければ、電子ゴミは深刻な環境問題や社会問題にもつながっているものです。今回は、その電子ゴミに関して掘り下げてお伝えいたします。
電子ゴミとは?
電子ゴミとは、電子機器や家電製品などの廃棄物の総称。
スマホやパソコンなど電子機器が普及すると共に「電子ゴミ」とよばれる廃棄物が増えました。約5年間で中国の電子ごみは2倍(1)に膨らんでいます。
電子ごみは水銀や鉛などの有害な化学物質を含むので、適切に処理をしなければ環境や人体に影響をもたらします。そのため、処理するより、電子ごみが「都市鉱山」としてリサイクルされたり、製品のリユースが注目されています!
電子機器生産の背景
電子機器に欠かせない「レアメタル」。
主にアフリカ地域で生産される資源ですが、児童労働がいまだに残るのがその採掘現場です。電子機器をつくる裏にも、見逃せない事実があります。
電子ゴミと環境問題
先進国で捨てられた電子ゴミは、途上国に輸出され、貧しい少年たちが燃やしたり、破壊したりして、金属を回収し換金しています。
電子ゴミを燃やす過程で有毒なガスを排出するので、環境への被害とバーナーボーイ(燃やす少年たち)の健康被害も報告されています。
中でも特に有名なのが、「スマホの墓場」とも呼ばれる西ガーナのアグボグブロシーです。
アグボグブロシーと長坂真護のアート
アグボグブロシーには、東京ドーム30個分を超えるエリアに、どこまでも続く電子ゴミが続くと言います。アグボグブロシー働く人は約6千人。年間25万トンの電子ゴミが集められるとのことです。
そんなアグボグブロシーの電子廃棄物を使って、アートを制作しているのが、日本の社会活動家・アーティストの長坂真護氏。
彼の作品には1千万円を超える値がつくこともあり、その収益はガーナに還元しています。
さいごに。資源を大切にしよう
電子機器が普及している現代だからこそ、電子ごみを増やさずにリサイクルやリユースできる方法を探してみましょう!
最近は、中古のスマホをサブスクで使えるサービスがあったりと、電子機器を長く使えるアイディアが豊富にあります!皆さんができる範囲で、資源を大切にしてみてください。
それでは、最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。





