バイセクシャルの意味と特徴とは?パンセクシャルとの違いも解説

サステナブル

ここ数年、雑誌やテレビなどあらゆる場面で耳にする機会が増えた「バイセクシャル(バイセクシュアル)」という言葉。
 
「レズビアン」や「ゲイ」などの意味は分かるものの、バイセクシャルの理解は曖昧だと感じている方もいるかもしれません。
 
この記事では、バイセクシャルの意味や特徴を解説します。
 
混同されやすいパンセクシャルとの違いも解説しますので、セクシャルマイノリティ(日本語:性的少数者)に関心のある方はぜひご覧ください。
 

バイセクシャル(bisexual)の意味と特徴

 
バイセクシャル(英語:bisexual)とは、男性と女性の両方に性的指向と性的欲求を抱くセクシャリティのこと。
 
LGBTQIAの「B」にあたるのがバイセクシャルで、「バイセクシュアル」や「両性愛者」と表記されることもあります。
 
上記に出てきた「性的指向」と、ここからの解説で出てくる「性自認」という言葉は、バイセクシャルを含むセクシャルマイノリティを理解するうえで大切な考え方です。

  • 性的指向:好きになる性。男性を好きになる場合は、性的指向が男性にある
  • 性自認:心の性。体の性は女性で心の性が男性である場合、性自認は男性になる

たとえば、レズビアンは「体の性と性自認が女性で、性的指向が女性にある人」、ゲイは「体の性と性自認が男性で、性的指向が男性にある人」であり、本人のセクシャリティも関係しています。
 
しかし、バイセクシャル(バイセクシュアル)は本人のセクシャリティは問いません。
 

バイセクシャル診断

 

 
バイセクシャル(バイセクシュアル)の意味を理解できても、「なぜか自分がバイセクシャルに当てはまるかがわからない」という悩みを抱えている方もいるかもしれません。
 
そのような人を支援するため、最近ではオンラインでできるバイセクシャル(バイセクシュアル)診断があり、一般的に以下のような質問が定められています。
 

  • 男性と女性の両方に恋愛感情を抱いたことがあるか
  • 性別関係なく好きになるというよりも、男性的・女性的な魅力に惹かれるか
  • 以前と異なる性別の人にも魅力を感じるようになったか

 
上記の質問のうちいずれかに「はい」と回答する場合は、バイセクシャルの可能性が高いとされています。
 
このような一般的な質問に加えて、今回はバイセクシャル(バイセクシュアル)という言葉に対する考え方に基づく判定方法をご紹介。
 
バイセクシャル活動家で、バイセクシャルに関する著書「Bi: Notes For A Revolution」も出版したShiri Eisner氏は、以下の質問のいずれかに「はい」と回答する場合、バイセクシャルである可能性が高いと発表しました(1)

  • バイセクシャルという言葉に安心感を感じるか
  • バイセクシャルという言葉に冒険心を感じるか
  • 自分がバイセクシャルであることについて考えるのは楽しいか
  • バイセクシャルであること、またはバイセクシャルであると認識することに幸せを感じるか
  • バイセクシャルであることを良く思っているか
  • バイセクシャルという言葉にチャレンジ精神を感じるか
  • バイセクシャルであることで、コミュニティに参加できたり、自分自身のサポートにつながったりするか
  • バイセクシャルであることで、自分が求めていることを得られるか

こうしたバイセクシャル(バイセクシュアル)診断は、あくまでもバイセクシャルの傾向を知り、その傾向が自分に当てはまるのかを認識するための一つの手段。
 
最終的にセクシャリティを決めるのは自分であり、自分らしくいられることが何よりも大切です。
 
(1)出典:How Do You Know If You’re Bisexual?
 

ほかのジェンダーアイデンティティとの違い

 

 
近年、LGBTQIAのモチーフであるレインボーフラッグを手にした活動が街中でも見られるようになりましたが、ノンバイナリーやヘテロセクシャル、ヘテロロマンティックなど、LGBTQIAのほかにも性の在り方は様々。
 
そのなかでも、バイセクシャル(バイセクシュアル)と特に混同されやすいジェンダーアイデンティティとして、「パンセクシャル」「ポリセクシャル」「バイロマンティック」「バイキュリアス」が挙げられます。
 
バイセクシャルと、これらの4つのジェンダーアイデンティティの違いを順番に見ていきましょう。
 

バイセクシャルとパンセクシャルの違い

 
パンセクシャル(パンセクシュアル)とは、あらゆるセクシャリティの人に性的指向が向くジェンダーアイデンティティのこと。
 
男性や女性だけでなく、LGBTQIAや、性自認が男性にも女性にも当てはまらないXジェンダーなどにも性的指向が向き、日本では「全性愛者」と呼ばれることがあります。
 
パンセクシャルが他人を好きになるとき、相手のセクシャリティが理由になることはありません。「好きになった人が好き」という考えを持っており、すべてのセクシャリティを好きになる可能性があるのです。
 
そのため、男性と女性の「2つ」のセクシャリティに性的指向が向くバイセクシャル(バイセクシュアル)と、パンセクシャルは異なります。
 
パンセクシュアルの詳細はこちらの記事で解説しておりますので、ご覧ください。
 

バイセクシャルとポリセクシャルの違い

 
ポリセクシャル(ポリセクシュアル)は、複数のセクシャリティの人に性的指向が向くジェンダーアイデンティティのこと。
 
ポリセクシャルの性的指向が男性と女性だけにあるとは限らない点が、バイセクシャル(バイセクシュアル)との違いです。
 
また、「女性とXジェンダーの人が好き」のように、相手のセクシャリティを条件として他人を好きになるのがポリセクシャルの特徴。そのため、相手のセクシャリティが他人を好きになる理由にはならないパンセクシャルとも異なります。
 

バイセクシャルとバイロマンティックの違い

 
バイロマンティックとは、男性と女性の両方に性的指向を抱くジェンダーアイデンティティのこと。男性と女性の両方に性的欲求を抱くとは限りません。
 
一方で、バイセクシャル(バイセクシュアル)は男性と女性の両方に性的指向と性的欲求を抱くのが特徴。
 
性的指向と性的欲求の対象が一致するかどうかが、バイセクシャルとバイロマンティックの違いです。
 

バイセクシャルとバイキュリアスの違い

 
バイキュリアスとは、男性と女性の両方に性的指向を抱きうるジェンダーアイデンティティのこと。
 
あくまでも、男性と女性の両方を好きになることに興味や好奇心があるだけで、完全に好きになっているわけではありません。
 
そのため、男性と女性の両方を好きであると自認しているバイセクシャル(バイセクシュアル)とは異なります。
 
このように、セクシャルマイノリティは多種多様。服装などの見た目で判断できるものでもないため、自分の価値観で決めつけないことが大切です。
 

バイセクシャルを告白した芸能人

 

 
近年耳にする機会が増えたバイセクシャル(バイセクシュアル)ですが、自身がバイセクシャルであると告白した芸能人も少なくありません。
 
今回は、バイセクシャルであるとカミングアウトした3人の芸能人をご紹介します。
 

レディー・ガガ

 
アメリカのシンガーソングライター、女優で、色鮮やかなファッションやパフォーマンスで知られるレディー・ガガ。
 
2010年のインタビューで、自身がバイセクシャル(バイセクシュアル)であると告白しました(2)
 
レディー・ガガは、若者のエンパワーメントといじめの撲滅に焦点を当てた非営利団体「Born This Way Foundation」を立ち上げ、社会貢献活動も積極的に行っています。
 
(2)出典:Lady Gaga Famous Bi People
 

アンジェリーナ・ジョリー

 
ハリウッド女優、映画プロデューサー、モデルで、『17歳のカルテ』や『マレフィセント』などの数々の有名作品に出演したことで知られるアンジェリーナ・ジョリー。
 
2003年のインタビューで自身がバイセクシャル(バイセクシュアル)であるか尋ねられた際、「もちろんです」と回答しました(3)
 
アンジェリーナ・ジョリーは、映画の撮影でカンボジアを訪れたことをきっかけに人道問題に関心を持って以来、女性の権利や教育などに関する慈善活動にも取り組んでいます。
 
(3)出典:Angelina Jolie Famous Bi People
 

ダニエル・ニューマン

 
アメリカの俳優、モデル、ミュージシャンで、ドラマ『ウォーキング・デッド』への出演や、多くの雑誌の表紙を飾ったことで知られるダニエル・ニューマン。
 
2017年、自身のツイッターでバイセクシャル(バイセクシュアル)であると告白しました。2020年のインタビューでは、「異性と交際していればストレートなわけではないし、同性と交際していればゲイというわけでもない」と述べています(3)
 
ストレートとは、体の性と性自認が一致していて、異性に性的指向を抱くセクシャリティです。
 
(3)出典:The Walking Dead’s Daniel Newman wants to smash stereotypes about bisexuality
 

バイセクシャルに対する誤解

 
バイセクシャル(バイセクシュアル)を巡っては、「バイセクシャルは誰でも好きになる」「異性のパートナーと交際したり結婚したりすればバイセクシャルではなくなった」「後天的な原因でバイセクシャルになる」などの誤解が生じてしまうことも。
 
このような誤解を避け、バイセクシャルかどうかにかかわらず誰もが心地よく生きられるようにするには、まずはバイセクシャルを正しく理解することが大切です。
 
また、「自身がバイセクシャルであると打ち明ければ、反対されるのではないか」という恐怖を感じる人がいるのも事実。
 
自身がバイセクシャルであることや、バイセクシャルに関連する人間関係について身近な人が悩み相談をしてくれたら、素直に受け入れる気持ちを示すだけでも、相手を尊重して精神的負担を軽減することにつながるでしょう。
 

さいごに。

 
セクシャルマイノリティへの理解や、LGBTQIAのモチーフであるレインボーカラーの旗を手にした活動が広まりつつある現在、今回ご紹介した芸能人のように、自身がバイセクシャル(バイセクシュアル)であると告白する人も増えてきています。
 
そんな時代だからこそ、私たち一人ひとりがバイセクシャルを正しく理解し、自分にできることから始めていくことが大切ではないでしょうか。
 
この記事が、バイセクシャルを含むセクシャルマイノリティの理解を深めるきっかけとなれば幸いです。
 
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

               
ライター:Ethical Choice編集部
Ethical Choice編集部です。エシカルな生活を送る知恵、サスティナビリティに関する取り組み、環境問題に対するソリューションを発信いたします。

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