CSRとは?企業の社会的責任が重要視される理由と事例を紹介

サスティナブル

『企業の社会的責任』を意味するCSR。社会的責任という言葉のイメージから、慈善活動のようなものだと思われている方も多いのではないでしょうか。
 
実は、近年の流れから考えますと、CSRは決してただの慈善活動ではなく、どの企業も本腰を入れて取り組んでいく必要がある領域だと言うことがわかります。
 
当記事では、CSRとは何かを簡単に解説した上で、なぜCSRが重要になっていくのかを大局的な視点で解説し、最後には事例とCSRに取り組む企業のランキングを紹介していければと思います。
 

CSRとは?

CSR(Corporate Social Responsibilityの略)とは、企業の社会的責任を意味する言葉で、経済的な利益のみならず、消費者や投資家、ひいては社会全体といったあらゆるステークホルダーに対して責任を持ち活動をしていくことを意味します。
 
難しそうに聞こえますが、簡単に解説すると、『利益ばかりを求めるのではなく、社会の一員として、社会をよりよくする活動を行うこと』と言うことも可能です。
 
株式会社と言いますと、株主のために利潤を追求するものだという認識が強いものですが、なぜ企業にはCSRが重要なのでしょうか。
 

CSRのメリットとは?

(1)東京商工会議所の調査結果によれば、企業がCSRに取り組む主な目的・理由は、以下とのことです。

  1. 企業のイメージアップに繋がる
  2. 従業員の満足の向上
  3. 販売先・納入先からの期待・要請

ここから見えてくることは、企業はCSRに取り組むことで社会的にいい企業だというイメージを持たれたいと考えていること。
 
そうすることで、採用活動もしやすくなるといったメリットが考えれらます。
 
また、従業員満足度が向上することで、離職率の低下、パフォーマンスの向上も見込めるでしょう。
 
販売先や納入先との関係が良くなれば、より業績も向上することが期待できます。
 
(1)参照:https://www.tokyo-cci.or.jp/survey/various/field/file/170712-1.pdf
 

CSRは慈善活動ではない。欧米の考え方

冒頭でも話しましたが、CSRは社会的な責任を果たすという点から、慈善活動だと思われがちです。
 
ですが、アメリカや欧州の企業にとっては、企業活動の一部として認識されていて、CSR活動はやって当たり前の位置付け。
 
CSR活動を行うのは、ブランディングのためだったり、イメージアップのためと言う指摘もありますが、『利益が減るけど、慈善で行うもの』という類の取り組みではないことがわかります。
 

CSRはさらに重要になる

SDGsとCSR
Photo by Prado on Unsplash

このように、グローバル企業においては、スタンダートとされているCSR活動ですが、サスティナビリティの観点から見れば、日本でもこれから活発になるのは間違いないと考えられます。その理由を、SDGsとESG投資の2つのキーワードから見ていきたいと思います。
 

SDGsから

『持続可能な開発目標』を意味するSDGsですが、2020年に入って、よく耳にするようになりました。
 
SDGsは、2015年の国連サミットで採択された国際目標で、17の目標と169のターゲットから成り、世界を挙げて、2030年までの達成を目指しています。
 
このSDGsは、気候変動などで危機にある地球環境の改善と、貧困や飢餓に苦しむ人をゼロにするための目標が制定されていて、まさにCSR活動が目指す社会的責任が包括されているのです。
 
企業は、否が応でもSDGsに取り組まないといけなくなることから、CSR活動はより一層活発になると考えられます。
 

ESG投資から

ESGは、それぞれ環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字をとった単語ですが、今世界の投資額の約三分の一がESG投資だと言われています。
 
ESG投資は、本質的には社会的責任を果たしている企業への投資とも言えるので、ESG投資が拡大することを考えると、CSR活動を行っていない企業は投資を受けられなくなるでしょう。
 
そう言う観点からも、CSR活動はより重要になっていくと考えられます。

 

CSRの事例

では、実際にCSRはどんな事例があるのか、有名企業が実際に行っている事例をみていきましょう。
 

Patagonia

CSRの権化であるパタゴニア
まずはPatagonia。
 
環境保護団体に対する売上から1%の寄付。フェアトレードを基本とした倫理的な生産。そして、気候変動が叫ばれるより遥か前から、オーガニックコットン100%へ転換するなど、Patagoniaは社会的責任を十分に果たしている企業の代表格です。
 
私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む。」がPatagoniaのミッション・ステートメントなので、CSRに力を入れていると言うのがむしろ陳腐に聞こえるかも知れませんが、代表的なCSRに取り組む企業の1つと言えるでしょう。
 

TOMS

TOMSは、スリッポンで有名なフットウェアブランド。
 
“Buy One, Give One”を掲げており、TOMSのシューズが一足売れるごとに、一足を靴が履けない子どもたちに届けるCSR活動を行っております。
 
北米では、一人一足持っているといっても過言ではない程に普及しているTOMSですが、スタイリッシュなスリッポンと言う商品の価値に加えて、こういったCSR活動を行っているのも、魅力的なポイントかも知れません。
 

LEGO

最後に挙げるのは、組み立てブロックで有名なLEGO。
 
LEGOはこれまで、石油由来のプラスチック製ブロックを販売していたのですが、2018年からはサトウキビを原料としたプラスチックに変更しました。
 
また、2030年までに、主要商品とパッケージをサスティナブルな素材のみで調達するとの目標を掲げており、CSR活動に積極的に取り組む企業だと言えるでしょう。
 

さいごに。

当記事では、CSR活動が何か、そしてなぜ重要になっているのかを解説した後に、CSR活動が顕著な企業を紹介してきましたが、いかがでしたか。
 
CSR活動は、慈善活動だと思われている方も多いかと思いますが、これからは企業活動にCSRを取り入れないと、消費者や世間が支持してくれなくなると考えられます。
 
なので、余裕があれば、CSR活動をやるのではなく、CSR活動やSDGsを起点にビジネスを再構築する必要があるのかも知れません。
 
それでは、最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
 

               
ライター:Sohshi Yoshitaka
Ethical Choiceの事業責任者。2030年までに地球が持続可能になる土台を、ビジネスを通して作ることが現在のミッション。
クリップボードにコピーしました。