デジタルディバイドとは?情報格差が起こる原因と解消するための対策

サスティナブル

「情報格差」ともいわれる「デジタル・ディバイド」。
 
特に世代や地域で差が出ることも多いデジタルディバイドは、今後の社会形成の大きな課題の1つともいわれています。
 
今回の記事では、デジタルディバイドの用語の意味や問題点、解決策などをご紹介します。
 

デジタルディバイドの意味とは?

 
デジタルディバイド(英語:digital divide)は、[デジタル(digital)」と「分断(divide)」を組み合わせた言葉で、主にインターネットを利用できる人とそうでない人による情報量の違いや格差を意味します。
 
デジタルディバイドという言葉は、1996年にアメリカ合衆国副大統領(当時)のアル・ゴア氏によって発言されたことがきっかけで広まったもの。
 
日本では2000年頃から使われるようになったといわれており、いずれも「分断(ディバイド)のない社会」を目指すために発言されています。
 
(※「ディバイド」を「デバイド」と表記し「デジタルデバイド」と表されることもありますが本記事では「デジタルディバイド」としてご紹介します)
 

デジタルディバイドが起こる理由とは

 
デジタルディバイドが起こる主な原因は、経済的な格差や情報に対する意識の違い、そして地域差といわれています。
 
インターネット利用には、情報端末の購入のほかインターネット環境の整備など、金銭的にも作業的にも負担がかかりるもの。金銭的に余裕のない人や手間をかける時間がないという方はインターネット導入を諦めざるを得ない状況になります。
 
実際に、総務省が行った「通信利用動向調査」では、年代や年収によりインターネット使用率が違うという統計も出ており、2021年の今も問題となっています。
 

デジタルディバイドの種類


ひとくちにデジタルディバイドといっても、その原因はさまざま。
 
続いては、そんなデジタルディバイドの種類を3つご紹介します。
 

地域間デジタルディバイド

 
世界的に見ても、一般的に都会ほどインターネット回線は充実しており過疎地域では回線が弱いといったことが多々あります。
 
現在の日本ではおおむね全国的に通信回線が安定していますが、1990年代や2000年代前半は整備が追い付かない地方と、整備が整っている都会にてデジタルディバイドが起こっていました。
 
また、仮に通常では回線が安定しても、災害時等には過疎地域ではシステム回復が遅れてしまうということも。
 
このように居住地やよって情報格差があることを「地域間デジタルディバイド」と呼びます。
 

個人間・集団間デジタルディバイド

 
個人間・集団間デジタルディバイドは、ある一定の集団(例…企業内・学校内)などで起こる分断です。
 
これは、生育環境や年齢、収入などによっておこるほか、情報教育の有無によっても変わってきます。
 
特に企業では、デジタルディバイドの差が激しいと業務に支障をきたすことも多いため、情報教育を積極的に行うところも多いよう。
 
また、一見デジタルによくなじんでいそうな若い世代が実はパソコンが苦手という事例もあります。
 
スマートフォンやタブレットの操作は問題ないものの、パソコンにおける文字タッチやOSに関する知識等が低い20代の若者も増えてきているといい、情報教育の大切さを訴える声もあります。
 

国際間デジタルディバイド

 
こちらは、国による分断(ディバイド)です。
 
特に先進国と発展途上国の間には、かなりの差があるといわれており、国同士の貿易などに影響があると考えられています。
 

分断が起こす問題点とは


新型コロナウィルスの影響で、インターネットサービスが重要視されるようになった昨今。
 
デジタルディバイドが起きることにより、どういった問題があるのでしょうか。
 
日本や世界における、デジタルディバイドによる影響をご紹介します。
 

教育格差につながる

 
コロナ禍において需要が高まっているオンライン授業ですが、そこで問題となったのがデジタルディバイドでした。
 
各家庭のインターネット環境やパソコンやタブレット等の端末の所持状況、そしてそれらの操作能力などが異なるためオンライン授業がスムーズに進められなかったという学校も多々。
 
また、学校や自治体によってもオンライン授業ができる・できないという格差があり学生間で全国的な格差が出てしまうのではという意見もありました。
 

就業機会の喪失につながる

 
現在はコロナ禍ということもあり、就職ではオンライン面接が多くなっていることも。
 
そのため、インターネット環境が悪い地域に住む方や、情報端末がない方の中には就職・副業の機会を失っているという方も多くいるようです。
 
また、就業時にテレワークを取り入れる企業も多くありますが、それに対応できる社員・対応できない社員の格差が出てしまうのではという懸念もあります。
 

災害時における問題点

 
現在は、災害時における情報なども多くをインターネットに頼っています。
 
そのため、インターネット環境がない場合やそれをうまく扱えない場合は、災害時に逃げ遅れる、もしくは適切な対応ができなくなってしまうという懸念もあります。
 
また、普段インターネットに慣れていない場合は誤情報に踊らされたり、それに乗じたインターネット詐欺に遭うこともあるでしょう。
 

リテラシーによっては損をすることも

 
各種料金やクレジットカード等の支払い明細や、各店舗のクーポンも今後デジタル化されつつある昨今。
 
2019年には「デジタルファースト法」という、行政手続きを原則電子化するという取り組みもはじまり、国内全体がデジタル化に進んでいます。
 
手軽にインターネットに接続できる環境の人であれば何の問題もありませんが、パソコンを持っていない方やインターネットに不慣れな方の場合は、暮らしづらい世界になってしまうこともあるでしょう。
 
場合によっては損をしてしまったりすることもあります。
 

コミュニティーでの孤立

 
地域住民とのかかわりや学校・会社とのかかわりがインターネットをメインとしている場合、それに対応できないとコミュニティー内で孤立してしまう可能性が考えられます。
 
昨今はさまざまな連絡にもメールやSNSを使うことが多いため、インターネットが苦手という方や自宅にインターネット環境がない場合は情報を見落としてしまうことも。
 
特に多年代の方が集まるコミュニティーであれば、そのひずみは大きくなるでしょう。
 

解決策はあるのか


デジタルディバイドを解消するために、多くの企業や自治体は様々な取り組みを行っています。
 
続いては、4つの解決策ご紹介します。
 

高齢者向けのデジタル教室

 
例えばNTTdocomoでは、一般的にデジタル機器が苦手と言われる高齢者向けに「ドコモスマホ教室」を開講。
 
ほかにも、各カルチャースクールではシニア向けのパソコン教室、タブレット操作教室なども開校しています。
 

公共施設におけるデジタル機器の提供

 
地域にもよりますが一部図書館や児童館、区役所などには無料で利用できるパソコンの設置があるところも。
 
理由を問わず使えることが多いので、金銭的な理由等でパソコンを使えない人々の情報検索にも役立つでしょう。
 
また、小学校や中学校でのタブレット端末の貸し出し、パソコンルームの開放なども、デジタルディバイドを解消するひとつのアクションです。
 

ICT教育の広がり

 
ICT(情報通信技術)教育は、小・中学校でも広がりつつあります。
 
具体的には、タブレットやパソコンを使った調査やまとめ、デジタル課題などでしょう。
 
2020年には小学校におけるプログラミング教育も必修化され、より広がっていくと考えられます。
 

通信料金の削減

 
比較的高価だったスマートフォンとそのプランを解消すべく、「格安スマホ」が普及してきたことも、デジタルディバイドには有効打となる可能性があります。
 
また、政府は「携帯電話料金には引き下げの余地がある」とも発言しています。
 
大手携帯電話会社の利用料金や本体料金が低くなれば、今まで購入を悩んでいた世帯でもスマートフォンの購入が進み、デジタルディバイドが解消しうるかもしれません。
 

【事例】デジタルディバイドの解消を目指す、『みんなのスマホ』の取り組み

 
リーズナブルな価格でスマートフォンのレンタルができる「みんなのスマホ」は、デジタルディバイドの解消も1つの目標としているプロジェクト。
 
中古のスマートフォンを月額490円(税別)からレンタルできる、サブスクリプションサービスです。
 
スマートフォンを暮らしに取り入れたいけれど、月額の費用が負担になってしまう……とお悩みの方には、ぴったりのサービスなのではないでしょうか。
 
詳しい情報はこちらから。
 

誰もが平等に、情報を手に入れられる社会のために。

 
2021年現在も社会問題となりつつある「デジタルディバイド」。
 
特にウィズコロナの社会では、オンラインによる業務や学習、経済活動がより重要視される可能性が高まっています。
 
この先、ますます発展していくであろう情報化社会において、誰一人取り残さないためにも解決していきたい問題の1つです。
 
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。

               
ライター:Ethical Choice編集部
Ethical Choice編集部です。エシカルな生活を送る知恵、サスティナビリティに関する取り組み、環境問題に対するソリューションを発信いたします。
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