デジタルタトゥーの消し方は?後悔しないために事例から学ぼう

サスティナブル

消して欲しい情報がインターネット上に残ったままになってしまう「デジタルタトゥー」。
 
多く人の心を傷つけ、社会問題となっています。
 
今回はNHKドラマの題材にもなったデジタルタトゥーの意味や種類、そして回避する術をご紹介します。
 

デジタルタトゥーの意味とは?

 
デジタルタトゥー(英語:digital tattoo)とは、直訳すると「電子の入れ墨」という意味。
 
インターネット上に一度出回った情報や画像、動画等が入れ墨のように完全には消えず、半永久的に残り続けることです。場合によっては、事件に発展するほか、人生を大きく左右することもあり、社会問題ともなっています。
 
また2019年にはNHKにてドラマの題材にもなり、少しずつ認知が広がりつつあります。
 

なぜ情報は残り続けてしまうの?

 
例えばブログやSNSなどで発信した情報や動画も、ダウンロードをしたりスクリーンショットをすると各個人のコンピューターに保管することができます。
 
また、魚拓サービスといわれる保存・閲覧サービスを使うと、おおもとのWEBページが削除されてもそのページを再現することができるのです。そのため、一度インターネット上にアップした情報は多くの人のパソコンやサービス等に残り、半永久的に残ってしまいます。
 

デジタルタトゥーで残ってしまう情報の種類とは?


人によって残したくないと思う情報は様々。
 
ですが、やはり第三者から見ても不快感を覚えるような書き込みや動画、就職や結婚といった人生に影響を与えるような情報は残したくないと思う人が多いでしょう。続いては、デジタルタトゥーの一例をご紹介します。
 

逮捕・犯罪履歴

 
多くのニュースサイトでは、犯罪情報や逮捕情報を実名で報道しています。仮にその後、無罪となったり不起訴となった場合でも一度逮捕されたという情報は消せないため就職や結婚等で不利になるということもあります。
 
また、報道されないような現住所、電話番号、家族、出身校などの詳細情報が出回ることも。
 
場合によっては情報をまとめたサイトや個人ブログなどに集約されることもあり、全ての情報を消すことは困難であるといえます。
 

性的な画像・動画

 
恋人や婚約者などによる「リベンジポルノ」や、過去に風俗店等で働いていたときの写真、アダルトビデオ等の配信動画などもデジタルタトゥーの一種です。
 
特に今は、「類似画像検索」の精度が上がっているため、何の気なしに友人や恋人の写真を検索して性的な物にたどり着いてしまう場合も。
 
2014年には「私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律」(リベンジポルノ防止法)が可決されましたが、すでに広がっている画像や動画を全て削除するのは容易ではありません。
 

デマ・誹謗中傷

 
ツイッターやインスタグラム等のSNSにはびこるデマや誹謗中傷も、消せないデジタルタトゥーのひとつです。
 
特に情報拡散をされた場合やなりすましによるデマは、その情報が間違いだったというときの修正も追いつかないもの。仮に名誉毀損等で訴えることができても、情報全てを消すことは難しいといえます。
 
また、逆にデマを広げたり誹謗中傷をしてしまう側にならないようにするのも重要。
 
特に良かれと思って拡散してしまったことが、実はデマだったということもあるのです。その場合は、あなた自身が「加害者」や「いじめた人」として新たに誹謗中傷を浴びる可能性もあります。
 

失言・個人情報

 
特にSNSやブログなどは、周りを気にしないで自分の意見を自由に書いてOKと思いがちですが、いわゆる失言をしてしまったり、個人を特定できる情報を載せてしまうと、多大な被害を受けることもあります。
 
また、個人情報への意識が低い方の中には実名や家族の写真、住宅情報などを手軽にSNSにアップしてしまうことも。
 
場合によっては子供の情報が犯罪に使われてしまったり、本人の住所等が特定されてしまったりと日常を脅かすこともあります。
 

悪ふざけ

 
「バイトテロ」などの悪ふざけ行為も、一度インターネット上にあがると、ほぼ消すことができません。特に悪質な場合は本人の個人情報(名前や住所、家族情報等)や店の詳細が拡散されることもあり、自分自身はもちろん、周りへの影響も多くあります。
 
「黒歴史」など軽い言葉で表す人も多いですが、それによりアルバイト先や客先から損害賠償を請求されることも考えられます。
 

削除は可能?その消し方とは


将来に大きな影響を与え、また、周りにも迷惑をかけることも多いデジタルタトゥー。
 
そんなデジタルタトゥーを削除することは可能なのでしょうか。
 

おおもとの削除は可能

 
SNSであればその投稿を、そしてまとめサイト等に上がったものであればそのページ自体を削除することは可能です。
 
自分が投稿しているものであれば自分自身で、管理者がいる場所であれば、そちらに依頼すると良いでしょう。特にそれが、本人の人権を侵害しているものや将来に大きな影響を与えるものであれば、弁護士を通じて削除依頼を出すことができます。
 
なおいわゆる代行業者といわれる存在も多くいます。
 
しかし、弁護士資格を持っていないのに削除依頼を出すなどの行為は「非弁活動」といわれる違法行為の場合もあるので、ご注意ください。
 

一部削除依頼が出せないものも

 
その情報に違法性が認められない場合や、本当の情報の場合など、一部の情報に対しては削除依頼が出せないものもあります。
 
ただ、デジタルタトゥーを検索されづらくする方法(逆SEOといわれるネガティブサイトの情報の検索順位を下げる方法)などを用いることもできます。
 

完全な削除は難しいのが現実

 
一時的におおもとを削除することはできても、難しいのは個人のパソコンやスマートフォン等に入った情報。
 
特にオフラインの物に対しては、どれだけの場所に保存されているのかも分からないうえ、1つひとつに削除要請をかけるのは困難になるでしょう。
 
それらがまたアップロードされた場合には再び広がりを見せるため、完全な削除は難しいのが現実です。
 

デジタルタトゥーを回避するために、気をつけるべきこと


デジタルタトゥーは映画やドラマの中だけの話ではなく、実は身近なもの。そんなデジタルタトゥーを回避する策は、あらかじめ知っておきたいものです。
 
続いては、デジタルタトゥーを回避するために気をつけたい5つのことをご紹介します。
 

拡散されて困ることはオンライン上に上げない

 
何より、拡散されたくないことはオンライン上に上げないことが第一です。例えば顔写真や本名、生年月日、勤務先などの個人情報はもちろん、隠しておきたい過去や、誰かを傷つける可能性のある発言は、あえてオンラインには出さないようにしましょう。
 
インターネット上の情報は、いつ発掘され、拡散されるかも分かりません。
 
数年後、数十年後にデジタルタトゥー化することもあり、その時に後悔をしてももう遅いのです。
 
もし過去にそういった情報を上げていたことがあるという場合には、早めに消しておくのが肝心。万一、友人などがあなたの情報をインターネット上にアップしていることが分かったら、削除するよう頼むのも重要です。
 

鍵つきアカウントを信用しない

 
オンラインサービスの中には「鍵アカウント」といって、特定の人しか見ることができないアカウントもあります。
 
ですが、何かの拍子にその鍵が外れてしまったり、フォローし合っている相手のアカウントが乗っ取られる危険性も。そのため「鍵つきだから大丈夫」と過信して個人情報や性的な内容を掲載するのは避けましょう。
 

匿名ではないと思う

 
匿名性の掲示板やSNSでは、油断をして誹謗中傷をしたり、悪ふざけ動画をアップしてしまう方も多いかもしれません。
 
ですが、インターネット上では個人情報は簡単に調べることができます。法的な手続きを踏むことで「誰が」「いつ」「どんな発言をしたか」もはっきりと分かりますので、「匿名だから大丈夫」という意識は意味がないということになります。
 

友人・恋人にも拡散されて困る画像は送らない

 
「頼まれると断れない……」と、友人や恋人に性的な画像や過去の秘め事に関する物を、オンラインで送ってしまうという方もいるかもしれません。
 
ですが、一度誰かに送った画像や情報は拡散される可能性を大いに秘めています。
 
たとえ友人や恋人が信頼できるとしても、その家族や知人が拡散する可能性もありますし、ウィルスソフトやハッキングソフトにより、画像が拡散される可能性もあります。万一拡散されると困る性的な画像や、知られたくないことの送信は、勇気を持って断りましょう。
 
また、たとえ性的な内容ではなくても画像ファイルには位置情報が含まれている可能性もあります。
 
それにより、自宅や勤務先等が明るみになってしまう可能性もありますので、画像をオンライン上に上げる場合には、必ず位置情報を削除しているかを確認しましょう。
 

万一の時には速やかに削除する

 
例えばSNSの投稿で失敗したと感じた場合や、悪意を持って情報が拡散されたと思うときには、速やかな削除がポイントになります。
 
自分自身の投稿であればすぐに消すようにし、また、別の人のものであれば、弁護士等になるべく早く相談するのが良い対処法でしょう。
 

安心してインターネット生活を送るために。

 
毎日の暮らしに欠かせないインターネットですが、使い方を誤るとデジタルタトゥーという人生を大きく変えるような、恐ろしい結果になってしまうこともあります。
 
特にインターネット上に何かを投稿するときには、その必要性や内容をよく吟味したいですね。
 
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。

               
ライター:Ethical Choice編集部
Ethical Choice編集部です。エシカルな生活を送る知恵、サスティナビリティに関する取り組み、環境問題に対するソリューションを発信いたします。
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