グリーンリカバリーとは?世界各国で加速する取り組み事例を解説

サスティナブル

アフターコロナ対策のひとつといわれている「グリーンリカバリー」。ヨーロッパをはじめ、日本でも多くの企業が提唱しています。
 
今回はそんなグリーンリカバリーの言葉の意味や各国の取り組み事例等をご紹介していきます。
 
ぜひご覧くださいませ。
 

グリーンリカバリーとは?

 
2020年に世界をおそった新型コロナウイルスの流行。
 
そんなコロナ禍からの回復を、経済だけではなく環境も一緒にしていこうというのが「グリーンリカバリー(英語:Greenrecovery)」です。
 
アメリカやEU、そして中国、日本も脱炭素型社会に向けた投資・政策を考えています。
 

グリーンリカバリーの語源とは?

 
グリーンリカバリーとは、英語で「自然」や「環境」を表す「Green」と英語で「復旧」「回復」を表す「Recovery」の2つの英語を組み合わせた言葉。
 
英語を直訳すると「自然の復旧」という意味となります。
 
また、グリーンリカバリーはニューディール政策(米ルーズベルト大統領が世界恐慌を脱するために行った経済政策)から、「グリーンニューディール(英語:A Green New Deal)」と呼ばれることもあります。
 
なお、日本の小泉進次郎環境大臣は英語ではなく日本語で「緑の回復」という言い方でこの考え方を表現しています。
 

重要視される背景とは

 
2020年の新型コロナウイルスの影響により、多くの国で行われたロックダウンや外出禁止・自粛要請。
 
経済活動も冷え込みましたが、それにより温室効果ガス等の排出量が大きく減少したことも報じられました。
 
これは、工場停止や交通規制などが原因と考えられ、経済停滞をすると地球環境問題が解決するという見方をする専門家もいました。
 
2021年現在もまだ新型コロナウイルスは猛威を振るっていますが、多くの自治体・企業ではアフターコロナの世界を見据えています。
 
その際に、今までと同様の経済活動に戻るのではなく環境問題にもきちんと向き合い、自然も回復させていこうというグリーンリカバリーという意識がとても重要だと言われているのです。
 

グリーンリカバリーのメリットとは

 
アフターコロナの世界で重要視されるグリーンリカバリーですが、メリットはたくさんあると言われています。
 
続いては、そんなグリーンリカバリーのメリットをご紹介します。
 

メリット①地球環境問題を解決できる

 
地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量を減らすグリーンリカバリー。
 
今問題となっている地球環境問題を解決する鍵ともいわれています。
 
持続可能な地球を作るためにも欠かせないでしょう。
 

メリット②雇用の創出

 
グリーンリカバリー政策や事業には、多くの雇用を生む効果も期待されています。
 
EUではおよそ100万人の新規雇用があるといわれており、コロナ禍で職を失った人々の助けになることも期待されています。
 

メリット③よりよい暮らしへの移行

 
グリーンリカバリーが進めば、大気汚染も解消しクリーンな暮らしができることが期待されています。
 
また、建物の断熱化や都市の緑地化により快適な暮らしができるという見方もあります。
 

各国の政策とは


2020年に行われた「国連気候野心サミット」では、多くの国がグリーンリカバリー政策を発表しました。
 
また、2021年にも様々な国々がグリーンリカバリーに向けて動いています。
 
ここでは、そんな各国のグリーンリカバリー対策の一部をご紹介します。
 

アメリカのグリーンリカバリー政策

 
アメリカのバイデン大統領は、4年間で200兆円超の投資をしてグリーンリカバリーをすると表明。
 
2035年までに電力を脱炭素化するとも表明しており、今後の動向にも注目が集まっています。
 

カナダのグリーンリカバリー政策

 
カナダのトルドー首相は、連邦炭素税を2030年に大幅に引き上げると表明。
 
毎年少しずつ炭素税は上がっていたのですが、よりその幅を大きくし、脱炭素化へのメッセージとしました。
 

中国のグリーンリカバリー政策

 
中国の習近平国家主席は、2030年までに二酸化炭素排出量を減らすことを表明。
 
2060年には二酸化炭素排出量を実質ゼロにするという目標も掲げています。
 

イギリスのグリーンリカバリー政策

 
イギリスのジョンソン首相は、二酸化炭素の減少とともに雇用の確保を表明。
 
「グリーン産業革命に向けた10の計画」として、ガソリン車の新規販売禁止などさまざまな政策を発表しています。
 

EUのグリーンリカバリー政策

 
EUでは、2020年以降に石炭火力の新規建設を禁止しています。
 
住宅等の断熱化、再生エネルギーの活用などさまざまな政策を打ち出し、グリーンリカバリーに進もうとしています。
 

シンガポールのグリーンリカバリー政策

 
シンガポールでは、グリーンリカバリー政策に関わる雇用機会が5万以上増える見込みということが発表されました。
 
まさに、経済回復と緑の回復を両立する姿勢の模様です。
 

日本での対応は?

 
日本では、小泉進次郎環境大臣が「緑の回復」を表明。
 
環境省・経済産業省主導でグリーンリカバリーを実施するとしています。
 
日本企業でも再生可能エネルギーを導入する企業や自治体が増えていますが、具体的な政策等はまだ議論のさなかとというのが現状です。
 

グリーンリカバリーを求める企業

 
リコーやイオン、丸井グループ、YKKなどの企業は、2020年に小泉進次郎環境大臣にグリーンリカバリーの重要性を説明。
 
国として政策を示し、企業を後押しして欲しいと要望を出しました。
 
小泉進次郎環境大臣はオンライン会合ののち、「気候変動対策にはワクチンはない」として政策を推し進めると発言。
 
欧州やアメリカからはやや遅れた環境対策も、挽回のチャンスではといわれています。
 
多くの企業や自治体、そして投資家らが、その政策に注目しています。
 

グリーンリカバリーの課題とは?


環境とともに経済を回復させていくグリーンリカバリー。
 
素晴らしい政策とも思われますが、いくつかの課題をクリアする必要もあるのが現状です。
 

課題①自然エネルギーを持続させるための場所や仕組み

 
グリーンリカバリーをするために欠かせないのは、自然エネルギーの活用。
 
ですが、その自然エネルギーを作る場所の確保というのも課題となっています。
 
日本でも個人住宅で取り付ける方の多い太陽光パネルですが、現在はその寿命や廃棄方法などが問題となっています。
 
そして、地域に作る太陽光パネルの設置場所というのも課題です。
 
例えば栃木県の横根高原にて持ち上がっている「大規模太陽光発電施設(メガソーラー)」計画は、山の斜面に生息する木を伐採して作るという計画ということもあり、地域住民や自治体が反対を表明しています。
 

課題②グリーンリカバリーのための費用

 
新型コロナウイルスの影響で、経営状態が悪化している企業にはグリーンリカバリーにかける費用がなかなかないという場合も。
 
現状の仕組みで動いていくのが精いっぱいという企業も多数あります。
 
ただ、政府の政策次第ではこの問題もクリアできる可能性があるため今後の発表に期待です。
 

最後に。アフターコロナの世界がよりよい物になるように。

 
突然の新型コロナウイルスの流行により、落ち込んでしまった経済。
 
その経済を回復させつつ、緑の回復もしていくグリーンリカバリーは、多くの国が取り入れる重要なポイントの1つです。
 
アフターコロナの世界がよりよい物になるように。グリーンリカバリー政策には、これからしっかりと注目していきたいですね。
 
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。

               
ライター:Ethical Choice編集部
Ethical Choice編集部です。エシカルな生活を送る知恵、サスティナビリティに関する取り組み、環境問題に対するソリューションを発信いたします。
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