SDGs未来都市とは?地方の活性化も期待できる注目の取り組み

サスティナブル

SDGsの理念を持ちつつ地方創生に取り組む地方自治体を選定する「SDGs未来都市」。地域の活性化や、環境や住民に優しい暮らしを推進できるのではないかと注目を集めている取り組みです。
 
今回は、そんな「SDGs未来都市」の詳しい意味や選定されるメリット、実際に2021年に選定された都市の一覧等をご紹介してまいります。
 

SDGs未来都市とは?

 
SDGs未来都市(エスディージーズみらいとし)とは、2018年より選定開始された取り組みのこと。内閣府地方創生推進事務局が主催しており、毎年30都市程度を「SDGs未来都市」として選定しています。
 
さらに選定された都市の中から、より優れた取り組みや先進的な取り組みを行っている自治体は「自治体SDGsモデル事業」として認定。
 
モデル事業に選定されると、一都市あたり最大2.7千万円の補助を受けることができるなど、さらなる地方創生・SDGsへの取り組みができる仕組みとなっています。
 

認定基準とは


SDGs未来都市の認定は、内閣府地方創生推進室が行います。選定の基準は、17の世界的目標と169の達成基準からなるSDGsの理念に沿っているかどうか、そして地方創生に有効な取組かどうかなど。
 
具体的には、開発計画などの提案内容に対し将来性の有無や行政体内部の執行体制などが点数化され、評価されます。さらに委員による参考意見も加味され、最終的な選定が行われます。
 
2021年度は53の地方自治体が提案をし、そのうち31の自治体がSDGs未来都市、10の事業が自治体SDGsモデル事業に指定されました。
 
その年により重視する点が異なることもあり、2021年は「脱炭素の取り組みに重点を置くことにした」と担当者も語るなどさまざまな視点が必要となります。
 
2021年では東京ではじめてSDGs未来都市・自治体SDGsモデル事業のW選定となった自治体があったほか、新しい観光の形を提案する自治体が選定されるなど、2020年度から引き続いてのコロナ禍の中でも奮闘する自治体の姿が目立ちました。
 

選定はいつまで行われるの?

 
SDGs未来都市は、2024年度末までに累計210都市の選定を行うと名言されています。2018年からはじまったこちらの取り組みは2021年現在までで4回行われ、124都市(125自治体)が認定を受けています。
 
2022年度、2023年度以降の実施については、2021年8月現在まだ検討中とされていますが、目標の数を達成するためにも実施されることが濃厚です。
 

認定されるメリットとは

 
SDGs未来都市に認定されると、「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」にて民間企業とのマッチングを支援してもらえるほか、「地方創生SDGs金融」を推進してもらえるなど、多くのメリットがあります。
 
もちろん、補助金などの制度的なメリットの他にもその自治体に住む住民にとってSDGsを意識する良い機会となることや、地方の活性化を促進できるという効果も期待できるでしょう。
 
今や、SDGsというのは小学校でも学習するぐらい、今後の世界にとって重要なポイント。2030年までに達成したい目標(一部2017年、2020年までに達成したい目標もあり)に少しでも近づくため、多くの自治体や企業が知恵を絞っています。
 
そのSDGsを促進できる「SDGs未来都市」に選定されるということは、よりよい地方自治体に向かっていっているというひとつの指針のようなものになるのではないでしょうか。
 
実際に過去に選定された都市ではそのメリットを元に、動き出しているところも。例えば2020年にSDGs未来都市となった沖縄県石垣市では、2020年にシンポジウムを開催。公演やパネルディスカッションを行いました。
 
また、2018年に選定された北九州市は2021年現在も「北九州市 SDGs未来都市計画」を策定・実施しています。
 

SDGs未来都市と、環境モデル都市、環境未来都市


2008年ごろから実施されてきた「環境モデル都市」や「環境未来都市」という取り組みをご存じでしょうか。SDGs未来都市と似ているようですが、選定基準やその内容がやや異なります。
 
続いては、その3つの選定基準の違いや特徴についてご紹介します。
 

環境モデル都市

 
環境モデル都市とは、低炭素社会の実現に向けた取り組みをしているとして選定された自治体のこと。
 
2008年から行われている取り組みで、2008年度に13都市、2012年度に7都市、2013年度に3都市と、合計23都市が選定されました。
 

環境未来都市

 
こちらは、2010年に閣議決定された「新成長戦略~「元気な日本」復活のシナリオ~」の中の「21世紀の日本の復活に向けた21の国家戦略プロジェクト」の1つである取り組み。同年に11の都市・地域が選定されています。
 
具体的には、「環境・超高齢化対応等に向けた、人間中心の新たな価値を創造する都市」、「誰もが暮らしたいまち」、「誰もが活力あるまち」の実現を目指す自治体を選定しています。こちらは、「環境モデル都市」を基盤として考えられています。
 

SDGs未来都市

 
今回ご紹介しているSDGs未来都市は、「自治体SDGs」がテーマ。先述の2つの取り組みにSDGsの観点を盛り込んで生まれた取り組みです。2018年、2019年、2020年、そして2021年と4回行われており30都市前後(2020年度は33都市)が選定されています。
 
各自治体の取り組みを評価するだけではなく、官民連携の推進を目的としたマッチング支援、普及促進活動などを行い、地方を活性化させようというのが目的です。
 
2021年現在の選定都市の数は以下の通りです。
 

  • 2018年度…29都市(自治体SDGsモデル事業は10事業)
  • 2019年度…31都市(自治体SDGsモデル事業は10事業)
  • 2020年度…33都市(自治体SDGsモデル事業は10事業)
  • 2021年度…31都市(自治体SDGsモデル事業は10事業)

 

2021年度のSDGs未来都市に選定されたのは?


自治体にとって、その地域の住民にとっても興味深いSDGs。実際に2021年にどんな自治体が選定を受けたのか気になる方も多いかと思います。続いては、2021年にSDGs未来都市・自治体SDGsモデル事業に選定された自治体や取り組みについて一覧化してご紹介。
 
お住まいの街や行ったことのある市町村や都市が選定されているかどうかにも注目しながら、ご覧くださいませ。
 
【SDGs未来都市一覧】(※☆は自治体SDGsモデル事業選定)

  • 北海道上士幌町☆
  • 岩手県一関市
  • 山形県米沢市
  • 福島県福島市
  • 茨城県境町
  • 群馬県
  • 埼玉県
  • 千葉県市原市☆
  • 東京都墨田区☆
  • 東京都江戸川区
  • 神奈川県松田町
  • 新潟県妙高市☆
  • 福井県
  • 長野県長野市
  • 長野県伊那市
  • 岐阜県岐阜市☆
  • 岐阜県高山市
  • 岐阜県美濃加茂市☆
  • 静岡県富士宮市
  • 愛知県小牧市
  • 愛知県知立市
  • 京都府京都市☆
  • 京都府京丹後市
  • 大阪府能勢町
  • 兵庫県姫路市
  • 兵庫県西脇市
  • 鳥取県鳥取市
  • 愛媛県西条市☆
  • 熊本県菊池市
  • 熊本県山都町☆
  • 沖縄県☆

各自治体の具体的な提案とは?

 
SDGs未来都市および自治体SDGsモデル事業に選定されたその理由はさまざま。ここでは、一部の自治体の計画内容や特色をご紹介します。
 

東京都墨田区

ものづくりの街としても知られる墨田区では、製造業と ITの融合などの提案が評価されています。東京都としてははじめてのダブル選定となりました。
 

新潟県妙高市

新潟県妙高市の提案では、一つにとどまらず、総合的にSDGsへの幅広い取り組みを検討している所などが評価されています。カーボンニュートラルに対する取り組みも評価され、選定されました。
 

熊本県山都町

熊本県山都町では、有機農業を積極的に進める計画やエコライフ支援事業などの取り組みが評価されています。担い手育成に対する取り組みにも注目され、選定されました。
 

最後に。より住みやすい街のために。


SDGsの観点から地方自治体の取り組みを評価し、選定する「SDGs未来都市」。公式ホームページで各自治体の計画や提案書類などを見ると、それぞれの自治体の工夫や目標などをより深く知ることができます。
 
住みやすく、そして環境に優しい地域を目指して。各自治体の取り組みを注意深く見ていき、そして自分なりにできることを考えるきっかけにしていければ良いですね。
 
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。

               
ライター:Ethical Choice編集部
Ethical Choice編集部です。エシカルな生活を送る知恵、サスティナビリティに関する取り組み、環境問題に対するソリューションを発信いたします。
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