ヴィーガン(ビーガン)とは?完全菜食主義の有名人となる理由を解説

サスティナブル

欧米で近年ベジタリアンやヴィーガンが急増しており、最近では、2020年のアカデミー賞で提供された食事が100%ヴィーガンだったことでも話題を集めています。
 
野菜しか食べない、変わった人と思われがちなヴィーガンですが、一体なぜ注目を集めているのでしょうか。
 
当記事では、ヴィーガンとは何か、よく混同されるベジタリアンとの違いを解説したのちに、ヴィーガンの有名人を紹介し、最後にはヴィーガンになる理由を解説。
 
ヴィーガンというと、過激な食事スタイルだと思われがちですが、実はそこには、地球の問題を解決する可能性が含まれています。ヴィーガンが解決する問題とは一体何なのでしょうか?それでは、まずはヴィーガンの定義から見ていきましょう。
 

ヴィーガン(ビーガン)とは?

ヴィーガンとは、完全菜食主義者とも言われていて、植物由来の食べ物のみを摂取する食事スタイルです。
 
肉や魚を食べないだけではなく、動物由来である卵や乳製品、人によっては、はちみつも口にしません。
 

ベジタリアンとは何が違う?

よく混同されるのが、ヴィーガンとベジタリアンですが、両者はまったくの別物。
 
ヴィーガンは先述のように、植物由来のものしか口にしませんが、ベジタリアンは卵や乳製品も口にします。ベジタリアンも人によって、魚を食べたり、中には鶏肉を食べる方もいて、人によって様々です。
 
ベジタリアンに関する詳細はこちらからどうぞ。
 

動物製品も使わない?2つのヴィーガニズムを紹介

これまで、主に食事スタイルの文脈でヴィーガンに関して説明してきましたが、実はそれは1つの側面にしか過ぎません。ヴィーガンには、以下の2つの考え方(ヴィーガニズム)が存在します。

ダイエタリーヴィーガニズム(dietary veganism)
→植物由来のもののみを口にする考え方

エシカルヴィーガニズム(ethical veganism)
→生活のあらゆるところから動物由来のものをなくす考え方

両者の違いは、食生活のみか、生活全てでヴィーガンを実践するかです。
 
エシカルヴィーガニズムの場合は、生活全てでヴィーガニズムを実践するので、動物由来のものである毛皮や革製品、ウールなどの製品、動物実験がされた化粧品なども使いません。
 

ヴィーガンの有名人

一般的な生活や食事をされている方からすれば、ヴィーガンは特殊な存在だと思います。
 
しかし、私たちが思う以上にヴィーガンに取り組む方は多く、中には多くの有名人も含まれます。実は、下記のハリウッドスターからシンガーなどの有名人もビーガンなんです。
 

・アリアナグランデ
・ブラットピット
・レオナルドディカプリオ
・ナタリーポートマン

また、日本でも下記の方々がヴィーガンだと言われています。

・市川海老蔵
・加藤綾子
・ベッキー

 
上記のような超有名人がヴィーガンを実践しているとなると、特殊だと思っていたヴィーガンも少しは身近に感じるのではないでしょうか。
 
ただ、このように実践している有名人がいる一方で、ヴィーガンになったけど、やめる選択をした方も多いもの。一体なぜなのでしょうか。
 

完全菜食主義を止める理由

ビーガンは栄養に偏りが出る
ヴィーガンをやめる理由として多いのは、栄養が偏ってしまうということ。
 
もしくは何かをきっかけに肉や魚を食べたら美味しさに衝撃を受けて、完全に断つことが難しくなったことです。
 
ただ、ヴィーガンをやめてもベジタリアンになったり、週一でお肉を食べるようにしたりと、完全に一般的な食事スタイルに戻る訳ではないとのこと。
 
自身の信条と、健康や食事を楽しむという両者のバランスをとった食事スタイルを実践しているとも言えます。
 

摂取するのが難しい栄養素

先ほど、ヴィーガンは栄養が偏るためヴィーガンをやめる人が多いという話をしました。
 
植物由来のものを食べることから想像できるように、やはりいくつかの栄養素は気をつけないと不足しがちだといいます。
 
特に、下記の5つは要注意な栄養素として、イギリスの国民保健サービスにて紹介されています。ただ、これらの栄養素もヴィーガンだと摂取できない訳ではなく、追記にある食材によって、おおよそは補えるものです。
 

不足する栄養 補う食材
カルシウム 強化無糖大豆、米、オート麦ミルク、葉物野菜(ほうれん草は除く)、アーモンド
鉄分 パルス例えば豆、レンズ豆およびエンドウ豆のような、 ナッツ、レーズンなどのドライフルーツ
ビタミンB12 ビタミンB12で強化されたマーマイトなどの酵母エキスなど
オメガ3脂肪酸 亜麻仁油、菜種油、大豆油および大豆ベースの食品(豆腐など)、クルミ
タンパク質 豆類と豆、シリアル、大豆製品、ナッツと種

おおよそは補えるのですが、中でもビタミンB12は動物由来の食品にだけ含まれている栄養素のため、人工的に強化された食品、もしくはサプリが必要となる場合が多いです。
 
このように、ヴィーガンの場合は、摂取できる栄養素が限られているため、栄養や食材に詳しくないと、続けられない側面もあるため、1度始めても、ヴィーガンをやめることに繋がることがあります。
 

ヴィーガンになる理由

ヴィーガンが世界的に増えているという話はしましたが、一方でヴィーガンは栄養の面や、食事の選択肢の面から考えると、簡単にできる食事スタイルではないものです。
 
では、一体多くの人はなぜヴィーガンという食事スタイルを選択するのでしょうか。その理由を見ていきたいと思います。
 

健康のため

ヴィーガンになる理由の1つは、健康のためです。
 
ヴィーガンは栄養が偏るという話があったのに、矛盾しているのでは?と考える方もいるかも知れませんが、実は食肉、特にベーコンやソーセージなどの加工肉と、牛肉・豚肉・羊肉などの赤肉には、世界保健機関(WHO)より発がん性が認められています。
 
健康上の理由によって、肉を一切断つというのが1目の理由です。
 

動物愛護やアニマルライツのため

2つ目の理由は、動物を食べることが動物の福祉に反する、かわいそう、動物にも人間と同じように生きる権利があるのに、人間によって屠殺されるのが耐えられないという理由です。
 
これに関しては、植物の命はいいのか?という意見もありますが、やはり感情を持っていると言われている動物がモノのように無残に扱われている事実を見ると、そこに加担してまで肉を食べたくないとヴィーガンになる方も一定数いらっしゃいます。
 

環境のため

地球の環境問題に食肉が繋がる
あまり知られていない事実ですが、肉を育てることは、環境破壊に大きく寄与しているという事実があります。
 
例えば、地球温暖化の原因となっている地球全体の温室効果ガスの24%を畜産業が出しているという事実。排気ガスなどで温室効果ガスを出していることをイメージしやすい飛行機や鉄道、自動車を含めた輸送産業全体で13%という事実から考えると、その影響力が見えるのではないでしょうか。
 
また、牛1キロを育てるのに、20000リットルの水が使われているということ。
 
牛の放牧のために熱帯雨林が切り倒されて、アマゾンの熱帯雨林の70%が失われていて、その91%の消失には畜産業が関わっているという現実。
 
これらの理由から、環境を守りたいのが理由で、ヴィーガンになる方もいらっしゃいます。
 

貧困問題に繋がるため

最後に挙げるのは、貧困問題に加担しているからという理由です。
 
ヴィーガンと貧困問題というとあまりピンとこないかも知れませんが、実は世界では100億人を養うのに十分な穀物が生産されています。
 
しかし、その約50%は牛などの飼料として使われていて、その牛は西洋諸国が食べるという構図ができているのが現実。実際に、飢餓に瀕する82%の子どもが西洋諸国などに肉を提供する国に住んでいます。
 
このように、食事のスタイル1つが、世の中の不均衡を映しているという現況があり、そこには加担したくないため、ヴィーガンになるというのも理由の1つです。
 

さいごに。

当記事では、ヴィーガンとは何かを解説したのち、ヴィーガンになる理由から社会問題、環境問題を見てきましたが、いかがでしたか。
 
当記事で伝えようとしていることは、決して全員ヴィーガンになろうよ、といった極論ではなく、自分がどのように生きて、何を摂取していて、それが地球や社会にどのような影響を与えるかを知ることの重要性です。
 
編集部の私たちを含め、多くの人は企業が発信するあまりにも多くの情報によって、盲目的に生かされています。
 
それをもう一度立ち直って考え、自分なりの意見を持つことが大切なのではないでしょうか。
 
それでは最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
 

               
ライター:Sohshi Yoshitaka
Ethical Choiceの事業責任者。2030年までに地球が持続可能になる土台を、ビジネスを通して作ることが現在のミッション。
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