10月16日は世界食料デー。飢餓に対して私たちができることは?

サスティナブル

本日10月16日は、国連が定めた世界食料デー(World Food Day)です。
 
世界全体で約6億9千万人が飢餓で苦しんでいる中、1日だけ食料のことを考えるのは、パタゴニアの創始者イヴォン・シュイナード氏の言葉を借りれば、毎日行動を起こす必要性から気をそらしていることになるかも知れません。
 
しかし、それでも現状を伝えることで、行動を起こす人が増え、状況が少しでも好転するのであれば、そのようなイベントも意味があると思いますので、当記事では、世界の食料問題に関して解説できればと思います。
 
終わりには、現状に対して、私たち1人ひとりが取れるアクションも紹介していますので、ぜひ最後まで読んでいただければと思います。
 

飢餓の現状

飢餓は、十分に食べ物が食べられないことにより、栄養不足となり、生存が困難になる状態を指しますが、国連によると飢餓に苦しんでいるのは、世界で約6億9千万人。
 
世界人口が増えているのもありますが、飢餓に苦しんでいる人の数は年々増えているのが現状です。SDGsに、2030年には飢餓をゼロにという2番目の目標があるのですが、現状のペースで進みますと、ゼロになるどころか、8億4千万人に増えるというでデータが出ています。
 

飢餓はアジア・アフリカに集中している

ハンガーマップ
出典:https://ja.wfp.org/hunger_map

上記の図は、世界の飢餓の状況を分かりやすく、5段階の色に分けて表現したハンガーマップと呼ばれる世界地図。
 
詳しく見ますと、飢餓に苦しんでい人の55.4%がアジア、36.4%がアフリカに集中していて、飢餓に苦しんでいる人の、実に92%がアジアとアフリカにいるということが分かります。
 
このような現状は、背景に先進国と開発途上国の間での経済格差があり、経済格差によって起こされた食料配分の不均衡という問題があります。
 

飢餓の原因である食料配分の不均衡とは?

食料配分の不均衡とはどういうことでしょうか?
 
約6億9千万人が飢餓で苦しんでいる現状がある一方で、先進国では、フードロスが大きな問題になっています。
 
フードロスは、まだ食べられる食料が捨てられることなのですが、世界では、生産した食料の実に3分の1が捨てられている現実があります。
 
また、世界では飢餓人口の約3倍にあたる20億人が、飽食による肥満などの生活習慣病にかかっているのも事実。
 
このように、開発途上国と先進国の間で、食料が世界に均等に渡らないことが食料配分の不均衡だと呼ばれています。
 

十分な食料は生産している。もう一つの側面から飢餓をみる。

先ほど、食料分配の不均衡の話をしましたが、世界は決して全人口を養えるだけの食糧を生産していないわけではありません。
 
世界で生産される食料は100億人を養える量だと言われていますが、その6割が家畜などの飼料になっているという事実があります。
 
そして牛肉をはじめとする酪農は先進国で消費されるのです。
 
ここでも、経済状況による食生活の違いが、飢餓人口の増加を後押ししているという状況が見て取れます。
 

飢餓のパンデミック。

ここまでは世界食料デーにちなんで、飢餓の現状と食料配分の不均衡に関して見てきました。
 
既に状況は予断を許さないものでしたが、2020年は新型コロナウイルスのこともあり、貧困と飢餓にさらに拍車がかかっています。
 
要は、パンデミックによって、生産活動や経済活動が制限されて、開発途上国の人はよく困窮し、それが飢餓を産むといった構図です。
 
実際に国連の統計によると、2020年に世界の栄養不足人口は、既存の6億9千万人から、8300万人~1億3200万人増えるとのこと。このような状況を飢餓のパンデミックといい、世界の飢餓に拍車をかけている状況があります。
 

フードシステムの変革が急務

上記のような食料分配の不均衡、フードロスの問題などを受け、今世界では、フードシステムの変革の必要性が叫ばれています。
 
要は、持続可能性の観点から、私たちが摂る食事をはじめ、そして何を生産するのか、どうやって生産するのか、どうやって運ぶのかなど、食に関わる一連の流れを変革する必要があるということです。
 
その中でも特に重要なのが、私たちの味覚の変化。
 
味覚が需要を生み出し、需要に対応するように供給がなされることを考えれば、私たちが大量に消費している、肉、砂糖、脂肪などの摂取量を減らすことが何よりも重要なのです。
 

私たちにできること

消費者としてできること
上記では、フードシステムの改革という抽象度の高い内容を話したため、あまり実感できなかった方も多いのではないでしょうか?
 
ここでは、個人ができる具体的なアクションプランを2つ紹介いたします。
 

・フードロスをやめる
・植物由来の食事を増やす

 

フードロスをやめること

フードロスはもったいなだけではなく、経済的にも環境面でもコストが大きいものです。
 
フードロスによって、廃棄にかかるコストは年間で84兆円。食べられる食料供給が減ることは、食料の値上げに繋がり、開発途上国における食へのアクセスをさらに難しくしてしまいます。
 
なので、私たちはせめて、家庭から出るフードロスをなくす努力をしていきましょう。
 

植物由来の食事を増やす

生産される穀物の約50%が、牛などを育てるための飼料になることは、上記で解説しました。
 
このようなフードシステムになっているのは、単純に先進国に住む人間が、経済的に裕福が故に、肉を欲しているためです。
 
私たち編集部も完全にベジタリアンではありませんし、肉を食べることを全否定するつもりはありませんが、世界の飢餓の状況を考えれば、食べる量を減らすことはできる対策の1つだと言えます。
 

さいごに。

当記事では、世界食料デーにちなんで、世界の食料と飢餓の現状に関して見てきましたが、いかがでしたか。
 
初めて知る情報が多い方もいたのではないでしょうか。
 
何事もまずは知ることから始まりますので、当記事が何かアクションをみなさんが起こすきっかけになれば幸いです。
 
それでは、最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
 

               
ライター:Sohshi Yoshitaka
Ethical Choiceの事業責任者。2030年までに地球が持続可能になる土台を、ビジネスを通して作ることが現在のミッション。
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