アップサイクルとは?リサイクルとの違いや、ブランド6選を紹介!

アップサイクル

本来廃棄物とされていたものに、アイデアや創造性をもって、価値のあるものに変えるアップサイクル。環境への負担や資源の再活用の観点から、サスティナブルな取り組みとして注目を浴びています。
 
本記事では、アップサイクルに関してその基礎知識やサステナビリティとの関係、応用される分野に関して解説し、最後にはアップサイクルで注目集めるブランドを紹介いたします。
 
きっと驚くような取り組みや、面白いと思えるアップサイクルのアイディアが見つかるかと思いますので、最後まで読んでいただけると幸いです。

 

アップサイクルとは?

アップサイクルとは、本来廃棄物となるものに、デザインやアイデア、技術革新で新たな価値を加えて、新しい商品やものに生まれ変わらせる取り組みです。
 
近年は、アップルサイクルが持つ独自性やデザイン性から、ファッション業界でひとつのトレンドとなりつつあります。
 

アップサイクルとリサイクル

アップサイクルと似たような概念にリサイクルがありますが、両者は別物です。
 
リサイクルは素材の原料化、 再利用に重点を置く取り組みですが、一方でアップサイクルは、元の製品よりも価値や次元が高い製品を生み出すことを目指しています。

 

アップサイクルとダウンサイクル

アップサイクルと反対の概念にダウンサイクルがあります。ダウンサイクルとは、元の製品の価値よりも低い製品にダウングレードすること。
 
例えば新聞紙を回収して再生紙として利用したり、 プラスチックケースを溶解して道路の材料にするといった取り組みのことを指します。

 

アップサイクルが重要な理由:サスティナビリティ

アップサイクルは今非常に重要な取り組みとして注目されています。
 
もちろん、アップサイクルが注目を集める理由にはデザイン性や独自性といった要素はあるのですが、一番大きい理由は、サステナビリティだと考えています。サステナビリティは、持続可能性を意味する英単語で、環境機器や資源の枯渇などの問題から、欠かせない概念の1つです。
 
ここでは、アップサイクルがサステナビリティに与える影響を考えていきたいと思います。

 

アップサイクルが環境に優しい理由

環境保護のイメージ
アップサイクルは環境に優しい取り組みだとされています。
 
その理由はシンプルで、1つは、有限である地球の資源を利用してないため。アップサイクルは、先述のようにすでにある製品を別の製品にアップグレードするもので、新たな資源を利用していません。
 
石油をはじめとする様々な天然資源が枯渇すると言われている中、新たな資源を利用しないアップサイクルは環境に優しいと言えるでしょう。
 
またもう1つの理由は、海洋プラスチックなどのゴミから価値を作ってるためです。
 
例えば(1)アディダスは、 プラスチック廃棄物を使ってシューズやトレーニングウェアを作っており、将来的にはリサイクルマテリアルの使用を100%にすることを目指しています。
 
(1)参照:https://shop.adidas.jp/sustainability/creativity_versus_plastic/
 

サーキュラーエコノミーという概念

近年上記のような天然資源の問題やサステナビリティの観点から、サーキュラーエコノミー(循環型経済)という新しい枠組みが生まれています。
 
サーキュラーエコノミーとは従来のように、 資源を使って何かを作り、そして廃棄するという一方向の流れではなく、資源をゴミにせずに循環させる仕組みのことです。アクセンチュアによればサーキュラーエコノミーの市場規模は、2030年に4.5兆米ドルになるとも言われていて、 これから確実に伸びてくるでしょう。
 
そして、廃棄となるものから新しい価値を生み出すアップサイクルは、サーキュラーエコノミーの考え方に完全に合致します。
 
サーキュラーエコノミーが世界の大きな流れになることを考えると、アップサイクルもこれからますます重要な取り組みとなることでしょう。
 

広がる可能性

上記で、アップサイクルが今後、ますます重要になることを解説しました。現在はファッションやデザインが中心となっているアップサイクルですが、技術革新や新たな研究によってさらに可能性が広がりつつあります。
 
例えばアメリカでは、(2)トマトの廃棄物を使った微生物燃料電池の研究開発を進めていますし、イングランドでは(3)廃棄パンからビールを製造するといった新たな取り組みも始まっています。
 
このように、アップサイクルはまだ始まったばかりでさらなる可能性を大いに秘めている取り組みです。
 
(2)参照:https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/10/post-11166.php
(3)参照:https://www.afpbb.com/articles/-/3156679
 

アップサイクルが行われる範囲

ここまでアップサイクルとリサイクルの違いや、 アップサイクルとサステナビリティについて解説してきました。
 
では、 アップサイクルはどのような業界で今、活発に取り込まれてるのでしょうか。このセクションでは、アップサイクルが盛んな業界を3つ紹介いたします。

 

ファッション業界

ファッション業界のイメージ
まずはファッション業界をご紹介します。
 
有名なのは、スイス発のFREITAG(フライターグ)。 トラックの幌(ほろ)などを再利用したメッセンジャーバッグを取り扱っているブランドです。一つ一つ手作りされており、同じものが世界にふたつとしてありません。
 
アップサイクルが持つデザイン性やストーリー性とも相性が良く、アップサイクルの先駆けとなっているのがファッション業界です。
 

インテリア業界

次にインテリア業界。アップサイクルが生む一点ものであるという価値から、アップサイクルインテリアは人気を集めています。
 
例えば、廃棄になる車のシートベルトを使って作られた椅子や、トランペットをアップサイクルして作られたスタンドライトなどが挙げられます。
 
アップサイクルの家具に関しては、こちらの記事でまとめておりますので、どうぞご覧くださいませ。

 

食品業界

最後に紹介するのは食品業界。
 
フードロスや廃棄となる食材を使って、アップサイクルに新たな価値を生み出しています。
 
例えば、おやつのサブスクリプションで知られる(4)スナックミーは、 形や大きさが規格外である果物やオーツなどを使って、アップサイクルしたグラノーラ「Up Granola」を発売。
 
また先ほど紹介したように、トマトを使った新しいエネルギーの開発や、廃棄になるパンを使ったビールなど、 食品を使ったアップサイクルの範囲は広がっています。
 
(4)参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000031067.html
 

アップサイクルの6ブランドと事例を紹介

ここまでアップサイクルに関して、解説してきましたが、 最後にアップサイクルを行っている有名なブランドを紹介いたします。
 
有名なブランドから、日本には上陸していないマニアックなブランドまで紹介していきますので、まだ知らないブランドやアイデアに出会うチャンスですよ。
 

FREITAG

まず初めに紹介するのは、先ほども記事の中に出てきたFREITAG(フライターグ)。アップサイクルの先駆けとされているブランドで、 ご存知の方も多いのではないでしょうか。
 
FREITAGは、トラックの幌(ほろ)や、 シートベルト、タイヤのチューブ、 車のエアバッグなども再利用して、 製品を作っています。特に有名で象徴的なのは、メッセンジャーバッグですが、 現在は財布や小物入れ、バックパックやポーチなども製造。
 
世界にひとつだけの一点ものが手に入りますので、 他の人が持っているものではなく、自分しか持っていないアイテムが欲しい方は、チェックしてみてはいかがでしょうか。
 

RENS

RENSは、フィンランド・ヘルシンキ発のアップサイクルから成るフットウェアブランドです。靴の原料となっているのは、リサイクルプラスチックと、なんとコーヒー豆の廃棄物。日本ではあまり知られていませんが、実はフィンランド人は世界で一番コーヒーを飲む民族とも言われています。
 
コーヒーは、世界で2番目に飲まれる飲料で、 その有機廃棄物は2,300万トンにものぼるとのこと。コーヒーが大好きなフィンランド人だからこそ、思いつくアップサイクルのアイディアと言えるでしょう。
 
またコーヒーは、 消臭作用にも優れているようで、RENSは通常のスニーカーよりも約3倍の防臭効果があるそうです。
 
コーヒー好き、北欧好き、 スニーカー好きの皆さんは、ユニークなRENSを是非チェックしてみてください。
 

ECOALF

ECOALFは、スペイン発のサスティナブルファッションブランド。
 
Because there is no planet B(第2の地球はないのだから)をコンセプトに、 海から回収したリサイクルプラスチックなどをアップサイクルして、製品を作っています。
 
ECOALFの製品を買うことは、地球の環境保護にも繋がっているので、次に買い物する際には、検討してみてはいかがでしょうか。
 

KEEN

KEENは、アメリカ・ポートランド発のフットウェアブランド。サンダルが有名で、知ってる方も多いのではないでしょうか。
 
KEENは環境問題に真剣に取り組んでいて、 アップサイクル素材を積極的に使っていて、中にはリサイクル素材100%のサンダルもあります。
 
また、KEENはアップサイクルだけではなく、フェアトレードによるものづくりや、 その他4分野でのサステナビリティに取り組んでいて、非常にエシカルなブランドだと言えます。
 
サンダルの購入を考えている方は、是非KEENをチェックしてみてはいかがでしょうか。
 

パタゴニア(Patagonia)

使用するすべてのコットンオーガニックコットンに変えたりと、地球環境に配慮したアウトドアアパレルとして知られるパタゴニア。
 
2020年現在は、製品に使われるナイロンの81%がアップサイクルだったり、フェアトレードでものづくりをしていたりと、アップサイクルのみならず環境問題や人権問題に真剣に取り組んでるブランドです。
 
パタゴニアを聞いたことがない方は少ないでしょうが、そのようなバックグラウンドがあるブランドだと知っている方はそこまで多くないかと思います。また、パタゴニアは環境への負担を和らげるために、 より製品を長く使ってもらう『Worn Wear』とプロジェクトも行なっています。
 
服を大事に長く着たい、そんな方は、ぜひパタゴニアをチェックしてみてはいかがでしょうか。
 

Uppritning Food

最後に紹介するのは、オランダ発のUppritning Food。
 
廃棄食品をアップサイクルし、3Dプリンターを使ってお菓子を作り出す。そんな近未来のような取り込みを行っているブランドです。
 
Giving food waste a second taste(フードロスに新しい命を(筆者意訳です))をミッションとし、オランダでも最もフードロスになっているパンや形の不揃いな野菜などをアップサイクルして、新たにお菓子として命を吹き込んでいます。
 
まだ日本には進出しておらず、オランダにある2つのレストランでしか食べれませんが、オランダに行った際には、試してみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

本記事では、アップサイクルに関して、その定義やサステナビリティとの関係、またアップサイクルを展開しているブランドを紹介してきました。
 
サーキュラーエコノミーの1つとして、これからの世の中を支えるアイデアの1つであることはもちろんですが、アップサイクルはそれ自体にストーリー性やデザイン性、独自性があって面白いものです。
 
ぜひ、世界にひとつしかない、あなただけのアップサイクル製品を見つけてみてはいかがでしょうか。
 
それでは最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
 

               
ライター:Sohshi Yoshitaka
Ethical Choiceの事業責任者。2030年までに地球が持続可能になる土台を、ビジネスを通して作ることが現在のミッション。
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